山伏が歩いた裏コースを行く・英彦山 南コース [ 1199.6m ]
玉屋神社 〜 奉幣殿(60分) [ この区間の地図 ]
さらに、ひと登りすると右手に玉屋神社が見えてくる。
登りきると、正面右手に岩壁から突き出るように造られた、
玉屋神社社殿
を見る。
額には、「英彦山般若窟」と書かれている。
社殿先には草地が広がり、左手にはベンチが用意され展望も得られ、腰を降ろして谷間から吹き上げてくる風を胸元に誘い込むのもいい。
静まり返った空間に身をゆだね無心になるのもいい。
一時体を休めたら、草地を直進していく。
右手には「般若岩」と題した説明板が立てられている。
英彦山には10の谷と49の岩窟があり、その一つだという。
天下に変があるときはこの水がにごったといわれ、島原の乱(1637年)が起こったときも神泉の水が赤く濁ったと伝えられている。
般 若 岩
この岩穴の中には、不増不滅の清水をたたえ世の中にもしも事変があるときは、水がにごると言われています。ここで法蓮上人が祈って如意の玉を得たという伝説があり、大和の金剛山、近江の竹生島の水と共に日本の三霊水だとも言われています。
福岡県
そして玉屋神社と別れる前に、今一度振り返り直進していく。
右手足元には、九州自然歩道の道標が倒れ、右手へ「英彦山神宮(奉幣殿)」と案内している。
10数メートル先にも御社が目に入る。
さて、道標に従い、奉幣殿を目指し右手へ登って行く。
すぐ石段になり
、段差は大きくはないが傾斜は大きい。
玉屋神社で休めた足も、すぐ疲れが出てくる。
20段ほど登り左手へカーブ、さらに15〜6段ほど数えると、根っ子の急坂になる。
これを辛抱して登ると、ゆるやかに下っていく。
道には落ち葉が多く、右手道沿いには枯れた株が並んで見える。
少し下ると左手に木柱が立てられ、「玉屋神社:200M 奉幣殿:1700M」と案内している。
落ち葉の道を左右に蛇行し下って行くと、植林地に変わり傾斜はゆるみ歩きやすくなる。
そして左手へカーブし、平らな道を10mも行くとまたゆるやかに登りだす。
足元には、間伐した後なのか丸太木が多い。
そして左手へ、小さな支流を渡っていく。
さらに露岩の多い道を登って行くと、
左手に木柱
が立てられ「玉屋神社:400M 奉幣殿:1500M」と案内されている。
こんな岩道の1500mはまだまだ遠く、気は沈んでしまう。
植林地は岩が多い。
しかし、辛抱して登ると小石に変わり、幾分歩きやすくなる。
この辺りは、ヒノキが植林されている。
一息つき小石の道を登って行くと、また岩道になる。
階段状に敷かれた岩道を10mも登ると、右手に
目印になる岩
を見る。
その岩肌には文字が刻まれているが、疲れのせいか読むのをやめ写真だけ取って後にする。
少し登ると、道沿いには輪切りされた短い丸太木が多くなる。
ここを抜けると岩はなくなり、小石の道になる。
そして少し登ると、
右手に木柱
が立てられ「玉屋神社:600M 奉幣殿;1300M」と書かれている。
そして一息つき、すぐ先の岩に触れるとすぐ登りきり、ここから下りだす。
右手谷の方から瀬音が聞こえてくる。
さらに大きな傾斜を下っていく。
道には小石が多く、下りづらい。距離も伸びない。
さらに蛇行して下って行くと
巨大な岩壁
が見えてくる。
その岩壁に近づき、その基部から左手へ向きを変えゆるやかに下っていく。
道には小石の多く、少し行くと右手に嘉麻市私有林の
白い木柱
が立てられている。
すぐ先にも木柱が立てられ「玉屋神社:800M 奉幣殿:1100M」と書かれ、まだまだ先は長い。
200Mとも読み取れるがそうではない。
すぐ、小さな支流を渡り小石の道を行く。
さらに木橋を渡り、右手へカーブし登って行く。
すぐ左手へ急坂を登り、右手へ岩の多い道を登って行く。
岩はすぐ減るが、傾斜は大きい。
登りきると、すぐ下りだす。
右手に、斜面の崩落を見ると、またゆるやかに登りだす。
道は次第に傾斜を増し、コケむした岩が多くなる。
なかなかこのコースは手ごわい。
岩がなくなると、やっと登りきり
左手に道標
が立てられている。
後方を「玉屋神社:1・0km 鬼杉:2・4km」そして、行く手を「奉幣殿:0・9km」と案内されている。
道は右手にも分岐し、右手は「鬼杉:1・8km」と案内されている。
そしてゆるやかに下っていく。
左手は杉が植林され、まだ伐採期は程遠いが線を引いたように垂直に幹を立てる様は見るに気持ちいい。
20mも下ると岩はなくなりゆるやかに下って行く。
道は歩きやすく、疲れた足も次第に軽くなる。
ゆるやかな傾斜を左手へカーブして行くと、
右手に道標
が立てられ、右手へ「虚空蔵:100m」と書かれ、コケむした石段が伸びている。
さらに、行く手を「奉幣殿方面は直進」と案内している。
一息ついて、右手に「英彦山野鳥の森案内板」を見て、左手へカーブし下っていく。
道は、平べったい自然石が階段状に整然と敷かれ下りやすい。
しかし、10m余り下れば歩きづらい石屑の道に変わり、小さく蛇行して下っていく。
すぐ、岩道になる。ここも下りやすいように自然石が並べられている。
足元には斜面から染み出す水にコケむし、滑りやすくなっている。
そして右手に、コケむした古い石垣を見て左手へカーブし岩の多い道を下っていく。
岩道を少し下りきると、左手に「学文神社に至る」と案内されている。
右手には道標
が立てられ、右手へ右折し木橋を渡れば「奉幣殿」と案内され、道標に従い右折し木橋を渡っていく。
道は、右手斜面が数メートル崩落し、用心して直進していく。
道は狭く、左手には転落防止柵が造られている。
狭い道を少し登ると傾斜はゆるみ、石畳のような道を行く。
道はさらに傾斜をゆるめ、ほぼ平らになる。
そして右手へカーブすると、ゆるやかに登りだすが次第に傾斜はゆるんでくる。
この辺りのアップダウンは、ほとんど記録するほどの傾斜ではない。
さらにゆるやかに登って行くと、足元に溜枡を見る。
溜枡には100ミリほどのビニールパイプが接続され、露出している。
しかし、何のための枡か分からない。
道はすぐ下りだし、左手へカーブする。
その右手斜面は崩落し、
木柱
を1m足らず埋めている。
木柱には「奉幣殿:600M」と案内している。
左手へカーブすると、わずかばかり平らな道になる。
さらに右手へ向きを変えると、ゆるやかに登りだす。
そしてコケむした岩上を通り、ゆるやかに下っていく。
すぐ右手に、株を起こした倒木を見て左手へカーブしゆるやかに登って行く。
少し登ると道は右手へカーブする。
右手に、根を張り出す大きな松の木を見る。
そして少し下ると、分岐に着き
右手に道標
が立てられている。
道標には、左手へ「九大生物研究所」、行く手を「奉幣殿:0・5km」と案内している。
一息つき、ゆるやかな傾斜を登って行く。
快適な道を行くと、道には小石が多くなる。
しかし、歩くのに支障はない。
それ以上に、あと500mの道標にコースは終盤を迎えたのを意識し、快適な道は次第に足早になり、歩幅も広くなる。
小石の道を2〜30mも行くとゆるやかに登りだし、またゆるやかに下りだす。
さらに、10mも下ると右手に「奉幣殿:400M」
木柱
を見る。
そして、左手へゆるやかな傾斜を登って行く。
ゆるやかな傾斜と言っても、足に感じるほどの傾斜ではない。
疲れた足はさらに足早になり、快適な道を引き寄せるように歩いていく。
快適な道を少し行くと、道沿いには輪切りにされた丸太木が多くなる。
右手に、また野鳥の森観察舎を見る。
中にはベンチもあるが、しかし、帰路を急ぐ気持ちは休ませてくれない。
さらに平らな道を少し行くと、また小石が多くなりゆるやかに登りだす。
そして右手へカーブすると、傾斜は少しばかり増してくる。
登りきると傾斜はなくなり、さらに右手へカーブして行く。
左手に、ふと目を向けると待ち待った奉幣殿が見えてくる。
後は、左手へカーブして行けば奉幣殿とコースを脳裏に描いてしまう。
そして小石の道をゆるやかに下っていく。
しかし、道は意に反しわずかではあるが右手へカーブする。
はやる気持ちを抑え、ゆるやかに下って行くと
左手へ分岐
して下っている。
分岐を右手に取り、少しばかり登ると脳裏に描いたように、道はやっと奉幣殿へ近づくように左手へカーブする。
道には小石が多くなるが、それはどうでもいい。
左手眼下には、左手へ分岐した道が樹間に見え隠れする。
そして小さな支流を渡り、狭い道を下っていく。
気持ちは足より速く奉幣殿に向かって足早になるが、皮肉にも枯れた倒木が行く手をふさぎ一瞬行く手を失ってしまう。
はやる気持ちを抑え、倒木の右手から遠巻きに左手へカーブし下っていく。
すぐ右手へカーブし
木橋
木橋を渡っていく。
すぐ右手に石垣を見て、傾いた幹をくぐり登って行く。
少し登ると正面が開け、大きな石碑を見るとドラマの終焉にホッとする。
すぐ左手に奉幣殿を見ると、参道への道に出会い左手へ鳥居をくぐれば奉幣殿前に着く。
境内には、飲料水の自動販売機が目をひきつける。
そして長い石段を15分下れば、長いドラマは完結する。