九州の歴史をきざむ・四王寺山 [ 四王寺山:410m ]
天然記念物石碑〜大城山(35分)
分岐をそのまま直進すると、左手に小さな立て札が立てられ、左手へ下っていけば「坂本へ:1・5km」と案内され、手のひら分岐に出る。
粕屋南部消防本部が立てた立て札には、行く手を「毘沙門天」後方を「県民の森センター」と案内している。
左手には、草地の高台が目につく。
道からそれ、その高台へ足を伸ばすと
石柱
が立てられ「史蹟大野城址・四王寺址」と刻まれている。
裏面には「史蹟名勝天然記念物保護法ニ依リ昭和七年七月文部大臣指定」とある。
行く手は、分岐へ戻らず右手へ少し下れば元の道に出会い、左手へゆるやかに登っていく。
右手の幹の足元には、数日まで幹に掛けられていた樹名板が地に落ち「ノグルミ」と書かれている。
少し登ると、
正面が開けここも土塁
なのか、直進して登るように薄い踏み跡が付けられている。
道はその手前から左手へカーブし登っていく。
すぐ、右手から
柿の木
が倒れこれをくぐっていく。
柿の実はまだ青い。
少し登ると、右手へカーブし
ミゾ道
の様相になる。
両脇の土壁は、人の背丈より高い。
ミゾ道は
1分も行けば登りきり
、すぐ下りだす。
狭いミゾ道は次第に幅を広げ、適度な傾斜は足には優しく気持ちも調子づく。
ルンルン気分で2分余りも下ると、道は
Y字形に分岐
し右手を見上げると
東屋
が目につく。
右手に「守ろう大自然」と書かれた立て札を見て、10数メートルも登れば東屋に着く。
東屋の裏手には28番札所があり、28番札所と書かれた立て札の支柱には「馬頭観音菩薩」と書かれている。
石仏は、上部が欠けてしまっている。
東屋の裏手は、
草地が広がり寝転んでもいい
し、左右にベンチも用意され一息つきたくなる。
左手ベンチの手前から木段が付けられ、ここを下れば近道になる。
東屋の階段を登り、中に入ると南から西側にかけ展望が得られ、眼下に太宰府市街が一望できる。
目を先に向けると、左手に宝満山の稜線が青空に映える。
東屋から展望を見て、右手下を見ると道標が立てられ左手「増長天」右手「毘沙門堂」と案内されている。
一息つき、展望に満足したら分岐へ戻り、右手北側へミゾ道を下っていく。
両脇の土壁はていねいに除草され見るも清々しい。
少し下ると、正面に桜が大きく枝を広げている。
右手には、東屋から下ってきた木段が足元で接する。
少し下ると右手ヒノキ林、左手自然林の中へ入っていく。
道は歩きやすい土塁になる。
左手には道標が立てられ、右手へ下って行けば「もみじ谷」、直進を「毘沙門堂」と案内されている。
自然林とヒノキ林に囲まれた
快適な土塁の道
を、道標に従い毘沙門堂へ向かって直進していく。
すぐ左手へカーブし登っていく。
道はまたミゾ状になり、左右に蛇行しながら登って行くと傾斜はゆるみ歩きやすくなる。
土塁から1〜2分、頭上に倒れ掛かる木をくぐり右手へカーブして行くと、道の真ん中に石柱を見る。
石柱には「文部省」と、裏面には「四王寺址」と刻まれている。
すぐ先には道標が立てられ、行く手を「毘沙門堂」と案内されている。
道は左手に分岐し下っているが、文字板は読み取れない。
「国分寺方面」と書かれた小さな立て札も立てられている。
数メートル先には幹の根元に白い文字板も置かれ「水城へ」と書かれている。
右手にも道標が立てられ「けいさしの井戸」と書かれ、右手へ分岐し登っている。
さらに、27番札所の文字板も幹に立て掛けられ、右手の道を案内している。
27番札所はここを右折せず、直進して行くこととする。
さて、ここで一息つき国分分岐を直進していく。
すぐ右手へカーブし下っていくと、右手に白い立て札が立てられ「27番札所」と案内されている。
ここから右手へ7〜8メートルも登ると左手に
27番札所
がある。
札所には2体の石仏が安置され、27番札所と書かれた立て札の支柱には「馬頭観音菩薩」とある。
札所奥は10坪ほどの空地があり、時間があれば天を仰ぎ寝転んでもいい。
その空地を直進して通り抜ければ、「広目天礎石群」へ通じる。
札所の左手には薄むらさきの「キキョウ」の花が二輪、愛おしさに感嘆の声を出してしまう。
さて、分岐へ戻り右手へゆるやかに下っていく。
すぐ右手に道標が立てられ「広目天礎石群」と書かれ、さらに道標の足元には「毘沙門堂」と書かれた文字板が地に落ちている。
ここを、右折して登ると
広場に出る
。
礎石は、広場の奥の方に草に隠れるように並んでいる。
右手へ少し登れば、27番札所裏の広場へ行く。
礎石を見たら、分岐へ戻り右手へ下っていく。
すぐ、快適な道に変わり疲れも一掃される。右手はヒノキ林が広がっている。
快適な道は遠い昔、人の手で造られた土塁に他ならない。
この土塁の上を、果たして何人の人がどんな想いで、足跡を重ねてきたのか想像の域にない。
快適な道を2分余り行くと、道は
Y字形に分岐
する。
どちらを行っても毘沙門堂に通じるが、踏み跡がしっかりした左手の平坦な道をとる。
すぐ右手へカーブし、ほぼ
平坦な道
を行く。
快適な道を2〜3分も行くと、左手に立て札が立てられ「26番札所」とある。
立て札に誘われるまま、左手へ少し登るとベンチが置かれて格好の展望所になっている。
ここで一息つくといい。
26番札所
はベンチの後ろにあり、支柱には「千手観音菩薩」と書かれている。
雷山登山口にある千如寺のお堂に安置される木造の千手観音菩薩は、数え切れないほど手が彫られているが、石仏に千手を見ることはできない。
千手観音は、文字通り千本の手と千個の目を持ち、同時に千人を救ってくれる仏様だという。
すぐ土塁に出ると、左手に大径のヒノキが道に沿って1列に幹を並べ、なんとも
味わいのある道
を提供してくれる。
一歩一歩が実に気持ちいい。
気持ちのいい道を1分余り行くと、
道は二手に分かれる
。
しっかりした踏み跡を選んで、右手の道をとる
ゆるやかな傾斜をさらに2分足らず登ると正面に道標を見る。
道は左手に分岐し、道標には「大城林道」と案内されている。
行く手は「毘沙門堂」と案内され直進していく。
平坦な道を少し行くと、右手にまた道標が立てられ行く手を「毘沙門天」後方を「広目天」と書かれている。
右手には、尾根筋を行く道が平行して伸びている。
尾根筋の道を、
自然林の道
と呼ぶなら、辿る道は「ヒノキの並木道」と呼ぶにふさわしい。
左手に、タバコの吸殻入れを見て少し行くと、
正面右手に椿
が大きく枝を広げている。