のんびり山頂がいい・鷹取山 [403.5m]
登山口〜車道出会い(25分) [ この区間の地図 ]
鷹取山は、戦国の世、城山にある筑紫広門の本城、勝尾城の支城として鷹取城が築かれた山で、広門の弟春門(または子)が守り、島津軍の攻撃に備えた城でもある。
広門は秋月と手を組み大友と敵対していたが、敵対関係にある高橋紹運の妻と広門の妻は姉妹関係にあり、家臣同士も縁者が多く、さらに紹運の次男統増と広門の娘かね姫との婚約も成立、秋月と手を切り大友に寝返っている。
1586年7月、九州平定をもくろむ島津軍は、島津の将伊集院忠棟らが率いる西回りの2万の大軍からなり、秋月勢の先導で勝尾城を落としている。
島津軍の猛攻に、春門は300の兵と共に島津の大軍に突進し、島津の勇将川上左京亮忠堅と壮絶な一騎打ちを演じ絶命している。左京亮忠堅も重傷を負いその後急死している。
歴史に触れるとなんとなく神妙になるが、山頂まで1時間足らずで、観光を兼ねまたは城山と合わせ計画すればいい。
登山口には、「鷹取山登山道入口」と刻まれた石柱が立てられ、正面北側に鷹取山が早くも山容を見せ、のんびりと山頂を目指す。
7〜80mも行くと、寒水川川辺公園が整備され、公園に沿って歩を進めていく。
川辺公園にはトイレや東屋・歩道橋も整備されており帰路の休息にいい。
林道を右手に柿の木に目を向け200mも行くと、道は
右手に分岐
し正面には小さな案内板が石垣に置かれ「登山者の皆様にお願いします。トタンは必ず閉めてください。イノシシがおりますのでご協力ください。地主より」と書かれている。
昔日、案内板に書かれているように、イノシシの出入りを防ぐようにトタンが置かれていたが、今は開けられているのか、
イノシシの生息を意識しながら直進しゆるやかな傾斜を登って行く。
10m余り行くと左手へカーブ、正面に作業小屋が見えてくる。
左手斜面は棚田になってはいるが、一部は放置されているようにも見える。
ゆるやかな傾斜を弧を描くように蛇行して、作業小屋まで来ると左手に案内板が立てられ「登山者の皆様へお願いします。登山の方は記帳簿を小屋においていますのでよろしくお願い申し上げます。」と書かれている。
右手小屋へ入るとテーブルの上にノートが置かれ、多くはないが登山者の名前や住所が記載されている。
一息ついて、のんびりとした気持ちで直進していく。
2〜30mも行くと、右手に押しつぶされたような屋根だけが残り、通り過ぎて写真を撮ってしまう。
さらに、20mも行くと道は左手へカーブして伸び、
直進する道はトタンで行く手がふさがれ
、これをまたいでいく。
昔日、左手に案内板が立てられていたが、今はもうない。
そして左手へ振り返り、棚田に目を向けゆるやかに登って行く。
登山日和と呼ぶべき天候に恵まれなかった昨今、1月半ば春のような陽気を全身に受け、棚田をのんびりと歩を進めて行く。
7〜80mもゆるやかに登って行くと左手棚田がなくなり、棚田は右手に造られているが、今は梅の木が植えられている。
少し行くと道は次第に狭まり、山道らしくなってくる。
梅の棚田を通り過ぎるころ、左手の小さなミゾは道を横切り、小石を洗い出している。
ミゾは右手に、道と並行して伸びてはいるが水の流れはない。
すぐ右手へ向きを変え、ゆるやかな傾斜を登って行く。
記帳簿に記載された登山者は多くはなかったが、踏み跡はしっかり踏み固められ踏み外すようなことはない。
少し行くと、道は右手へカーブして伸びさらに狭くなる。
途中、路肩が補修された道を左手へ向きを変えゆるやかに登って行くと、足元には落ち葉が多くなる。
そして左手は植林地が広がり、ヒノキが植えられている。
この植林地も、元は
棚田らしく石垣
も見える。
右手ミゾには、わずかばかりの水が流れている。
少し行くと、左手に案内板が置かれ「この一帯は国有林です。樹木や植物を取ることは法律で禁じられています。
中原町・営林署」と書かれている。
すぐ、植林地は消え、右手足元に
境界石
が立てられ、小さなパネルに「境界見出標」と書かれている。
少し行くと、また植林地になる。
植林地を左右に蛇行すると傾斜は大きくなる。
しかし、10m余り登ると傾斜はゆるんでくる。
植林地には、手入れされたのかスギの小枝が厚く積もる。
少し行くと、道はミゾ状に切れこれを渡っていく。
右手はスギの植林地が広がり、左手は支尾根が走り斜面には自然林がうっそうと育っている。
そして、落ち葉の多い狭い踏み跡を辿って行くと、右手ミゾ状の小さな沢をふさぐような
丸い岩
を見る。
すぐ、右手へカーブして露岩の上を行く。
左手斜面に目を向けると、大きな木も多い。
すぐ、植林地に踏み込んでいく。
そして、沢と分かれるように左手へカーブし、大きな傾斜を登って行く。
少し登ると、埋もれるような木段になる。木段の中にはプラスチックのような筒状のものが敷かれている。
木段は腐れかけ、段差は小さい。
4〜50段登って一息つき、さらに木段を登って行く。
10段ほど数え右手へ急坂をカーブ、左手へ鋭角にカーブすると歩きやすくなる。
しかし、傾斜は小さくない。
植林地の歩きやすい道を左手へカーブし登って行くと、正面が明るくなってくる。
さらに左手へカーブすると、林道に出会う。
林道上がり口には、「鷹取山登山道」と書かれた
案内板や案内図
が立てられている。
そして右手へ数メートル登ると車道になる。
車道は、九千部山横断線と書かれている。