玄海灘が格別いい・可也山 [ 365.1m ]
お堂 → 山頂展望所(所要時間:約15分)
前方右手に小さな
お堂
が見えてくる。
ここは、少し空間が広がり、左手の大きな木の前後には、丸太がベンチ代わりに置かれている。
右手お堂のすぐ先には、
道標
が立てられ、右手へ下って行くと「小金丸親山へ:2800m」と案内されている。
ここを直進してゆるやかに登って行く。
道は概ね西の方へ伸び、1〜2分も行くと正面に案内板が立てられ、「可也神社」と書かれている。
道は、ここで左右二手に分かれ、山頂は右手を行く。
その前に左手へ直進して登って行くと、正面に立派な石殿がある。
近づくと、神社の境内らしく、しっとりとして落ち着いた空気が漂っているが、石殿の先に目をやると、テレビ局の受信施設のような白っぽい構造物が見え、どうしても違和感を感じてしまう。
神社には、神武天皇が祀られ、可也山は、その美しさから神奈備山(かむなび)呼ばれ、天孫が降臨した峰)とされ、古くから信仰の対象だったという。案内板には“天平八年(736)新羅に使いする人の歌に「草枕 旅を苦しみ 恋おれは 可也の山べに さ男鹿鳴くも」と書かれ、万葉に歌われた山だという。
ついでに、神の依りしろとされるご神木を、朝鮮語でカムナビ(神の木)」といい「カム」は神、「ナビ」は「木」を意味し、日本の神奈備(カムナビ)は、この「神の木(カムナビ)」を万葉仮名で表記したものだという。
さて、山頂へは分岐まで戻り、右手の平らな道を行く。
左手上部に可也神社を見て、少し登ると草地の広場に出る。
左手構造物には各放送局の「中継放送所」と書かれたパネルが貼られている。
平らな草地を数メートル行くと、左手に道標が立てられ「
展望所まで300m
」と案内されている。
道はすぐ林の中に入って行く。
右手はスギ林、左手は自然林に囲まれた道を、右手
目印の岩
に触れ、ゆるやかに下って行く。
さらに平らな道を少し行くと、右手へカーブし傾斜を増してくる。
すぐ登りに転じる。
右手には、
家庭用のテレビアンテナのようなもの
が、左手は小竹が密生し生垣のように刈られている。
道はすぐ傾斜を増し、急坂を登りきると傾斜はゆるんでくる。
少し行くと、右手に、
山頂標
が立てられ、「可也山山頂:標高365m」と案内されている。
その左手にも道標が立てられ、「展望所まで100m」と案内されている。
山頂は、山頂標がなければ通り過ぎてしまう。展望は林に囲まれ全く得られない。
さらに一休みするような場所もない。標柱に従い、直進して展望所まで足を伸ばす。
すぐ、薄暗い林の中をゆるやかに下って行く。
少し行くと、倒木をくぐりさらに下って行く。 途中、右手に岩を見て右手から幹を伸ばす木をくぐり、
岩に触れさらに下って行く
。
山頂から、3分余り下り、少し登ると
展望所
に着く。
展望所に立つと、苦労の甲斐がある。
玄海灘の大海原が視界に消えるまで広がっている。
右手眼下には、前原市街地が広がり、その向こうには福岡市西区辺りの市街地が見渡せ、福岡タワーの他、ホテルやドームも確認できる。
左手西の方には、海岸線がはっきり見て取れ、浮岳や十坊山の展望が利く。
ここで時間が許す限り展望を楽しみ、体を休めればいい。
そして明日への元気を蓄えればいい。