全国有数の修験霊山・英彦山 [ 中岳:1200m , 北岳:1180m ]
別所駐車場 → 中宮(所要時間:約65分)
中宮は、まだ新しく立派な鳥居が立てられている。
その立派な鳥居には「英彦山神宮宮司高千穂有英」平成五年六月吉日と書かれている。
その奥には、石殿が安置されている。
山頂へは、鳥居を背に東の方へ石の階段を下っていく。
左手には、「中津宮」の説明板が立てられている。
中津宮
中津宮祭神は、豊前国宇佐島 遷都したと伝えられ、宗像の三女神である市杵比売命・多紀理昆売命・多岐津比売命を祀っています。 中宮は英彦山の五合目にあります。 一息いれて自然を味わってください。
<環境庁 福岡県>
階段を下ると、すぐもとの平坦な道に合流する。
平坦な道はゆるやかに登りはじめ、100メートルも行くと右手南側が開け、
展望
を楽しむことができる。
これまで巨大な杉や自然林に囲まれ、遠くの景色をうかがうことはできなかったが、ここで遠望を見てホッとする。
ほぼ平坦な道は、
左へカーブしながら左手へ巨杉を見て北側へ下っていく
。
少し行くと、道沿いには新たにスギが植林されている。
このスギが将来大きく育てば、今、東西に見えるこの景色が隠れてしまう。
道はすぐ平坦な道に変わる。
1〜2分も行くと、正面に枯れた巨杉が4〜5メートル幹を残して記念塔のように立っている。
左手にまた「奉幣殿より1200M」と書かれた標柱も目に付く 露岩の多いところを少し行くと、見通しのいい平坦な道になる。
道の両脇には、杉の苗木が植林され将来への不安が胸をかすめる。
平坦な道を7〜80メートルほど行くと、少し下りさらに平坦な道となる。
短い距離ではあるが、このコースで最も快適な歩行が楽しめる場所である。
左手に祠を見ると、正面に記念塔のように、立ち枯れ
白く変色したスギの巨木
が目に付く。
周辺に目をやると、立ち枯れたスギが多い。
もちろんこれを好むものではないが、緑と白のコントラストが風景の中に違和感なく収まっている。
さて気持ちのいい平坦な道を快適に進むと、道は左手にカーブし登って行く。
その右角に、「英彦山:0・9km、奉幣殿:1・3km」と書かれた
標柱
が立てられ、 その左手には「
英彦山野鳥の森案内板
」と題した案内板が立てられている。
標柱を見て左手へカーブすると、左手の小高いところにも「英彦山野鳥の森」と書かれた東屋が立てられ、一息つくことができる。
東屋を過ぎると、左手に枯れたスギの記念塔を見ながら、自然石が積まれた石段を登っていく。
この石段を右手へカーブしていくと、行く手を阻むように岩が道の中央部に座っており、岩をよけるように左右どちらか登って行く。
東屋から3〜4分も登った所に、
大きなスギが倒れ
、これをくぐり抜けていく。
その先にも大きなスギの倒木が、道に沿って倒れている。
このスギを、高級な建具や建築材に結びつけるのは、英彦山の神々に失礼か。
さらに石段は続くが、石段の切れ目には木段が付けられ、金棒を打ち込み留めてある。
少し登ると、
西の方に展望
が開け、そこで足を休めてもいい。
さらに3分ほど左手へ登って行くと、左手に転落防止のための
木杭
が打ち込まれ鎖が張られている。
ここを右手へカーブし、西の方へ登って行く。
さらに左へカーブし木の根に助けられ、さらに右へカーブし登って行く。
倒木から5〜6分も登ると、右手に標柱が立てられ、「奉幣殿より1600M」と書かれている。
そこから数メートル登ると
気持ちのいい平坦な道
となる。
左手には、ひときわ目立つ大きなスギが、のびのびと幹を立てている。
さらに石段は続く。
石段が切れたところに付けられた木段も、
金棒
で留めてある。
平坦な道になると、疲れは抜けるが、登りになると疲れは次第に早まり、さらに溜まるようになる。
しかし、石段はなかなか終わらない。
石段は、石段の段差にあわせ登らざるを得ない。
標柱から6〜7分も辛抱し登って行くと、左手に
「関銭の跡」
と書かれた説明板が立てられている。
関銭の跡は、参拝者に対して今でいう入山料を徴収していた所だという。
関銭の跡(下乗)
英彦山参拝の信者は、ここで感謝の気持ちを表すため通行料を納めたところです。 これは現在の入山料と思われます。 また、勅使大名、高位の人たちもここから乗り物(馬・かご等)より降りて徒歩で参拝したといわれています。
<環境庁 福岡県>
関銭の跡を過ぎると、大きな株を右手に倒木をくぐる。
すぐ左手にカーブし登って行くと1〜2分で
行者堂
に着く。
ここは、休息するには格好の場所で、紅葉の季節には、ここで多くの登山者が体を休めている姿を目にする。
右手奥の方には、
産霊(むすび)神社の拝殿
が、 正面右手には
小さな小屋の中に水場
があり、ヒシャクも用意され、木の蓋を開ければ、乾ききった喉を潤すことができる。
上宮中岳は、笠木がない貫きだけの珍しい木製の鳥居をくぐり直進していくと、
整然と敷かれた石段
がほぼ直線に伸び、気合を入れて登っていく。
産霊(むすび)神社(行者堂)
文武天皇の時代、往古高皇産霊尊鎮座の旧地であるという神託があり、聖武天皇、天平十二年頼願によって建立されたと伝えられています。 石畳は、護摩壇の跡であり、修験道の時代は役行者木像が安置されていました。 安産守護の神として信仰があります。
<環境庁 福岡県>
石段の両脇には笹が密生し、写真写りのいい石段ではあるが、これが長く続き疲れた足がさらに疲れを感じさせる。
4〜5分も登ると、右手にワイヤーで留められた大木の株を見てさらに登っていく。
石段の縁石は、道に沿って美しいほど上に伸びているが、踏み石は少し乱れが目立つようになる。
大木の株からさらに3〜4分ほど行くと、石段は右手へカーブしその角左手に
標柱
が立てられ、「奉幣殿:2・0km、英彦山頂まで0・2km」と案内されている。
ここを右へカーブし一直線に伸びる石段を登っていく。
石段は美しいほど、整然としている。
整然とした石段を、3〜4分も登れば、左手に道標や
九州自然歩道の案内板
が立てられている。
正面には南岳がその姿を現し、道は右手へ下っていく。
南岳への案内板も立てられている。
左手に石段を数段登れば、中岳山頂上宮の前に立つことができる。