ちょっとスリルな・経ヶ岳 -平谷登山口- [ 1075m ]
馬の瀬 → 平谷越(約50分)
途中「足元注意」の案内板や大木を見て、右へカーブし登って行くと、すぐ腰を降ろしたくなるような空地に出会う。
ここが
「馬の瀬」
で、左手の程よい岩に腰を降ろし一服したい。
馬の瀬は四辻となっており、直進は平谷旧道、左は千年樫へ行くが踏み跡は薄い。
山頂は、右手西の方へ尾根道を登って行く。
白い案内板を見て1、2分も行くと、左手斜面から生えた木が道の方へ倒れ、これをくぐって行く。
道には、コケで緑がかった石が無数に露出しており、左右に蛇行し登っていく。
木の根も階段状に伸ばしている。
すぐ、
赤土むき出しになった岩道
を登っていと結び目を入れたトラロープが張られている。
岩は、表土が何かの理由で露出したかのような状態で、上部は木の根でかろうじて止まっている。
その根に助けられ登って行く。
この辺は湿気が多いためか、厚く積もった落ち葉の中にコケむした岩が多くなる。
木をくぐった所から4、5分も経ったころ、岩の多い小さなピークに立ち、 ゆるやかに下って行く。
落ち葉が多い尾根道は傾斜をゆるめ、ゆるやかに登り返して行く
。
一本の木の根を乗り越え、狭い支尾根の斜面を行く。
歩きやすい自然林の中を右手へカーブして下って行くと、左手に白い案内板が幹に掛けられ山頂を案内している。
すぐ目前に岩場が現れ、滑り止めに結び目がつけられた二重のトラロープを手に、用心しながら登っていく。
右手の小さな木に巻かれた赤いテープを見て、岩場を登りきり、さらに道に張り出した木の根に足を掛け登ると、 すぐ小さなピークに立つ。 このピークの右手岩の上に、石を数段積み上げた
ケルンが登山者の手で作られている
。
すぐ左手には、腐れた大木の株の中に案内板が立てられ、「たばこ用心」と赤文字で書かれている。
ここからゆるやかに下ると、すぐ道の真中に、1メートル余りの枯れた大木を見る。
この
枯れ木の左手
を通り抜け岩場を登って行く。
そして、足場が切り抜かれた古損木を越え自然林の中を、概ね東の方へ登って行く。
左手には、樹間にわずかな展望を見る。
倒木から2分ほど行くと、傾斜は少し増してくるが急坂ではない。
さらに1分も登ると、土留めの役割を果たす古損木の段差を越えて行く。
右手には、その倒木の根元部分が、左手にはその倒木の幹先が腐りかけ残っている。
すぐ岩道に変わり、さらに1メートルほどの岩の段差を登り、左手に枯れた立木を見て、
木の根が張り出す道
を登って行く。
正面右手には、大きな木が目に付く。
その左手には、小さな案内板が幹に縛り付けられ「←経ヶ岳(45分)→平谷」と案内している。
そこを過ぎると、すぐ
左手の思わぬ木
に目が引き付けられる。 木の根元は、先まで見通せる空洞になっており、その中に石膏のようなもので型どった、真っ白いお観音さまの顔の部分が置かれている。
これは、この木に特別な思いを持った人が、麓からわざわざ持ち上げてきたものであろうが、信仰心のないで人も、不思議な気配に包まれ手を合わせたくなる。
右手大木の前に立てられた「経ヶ岳まで45分」と書かれた案内板を見て、南の方へゆるやかに下りだす。
すぐ倒木をくぐり、斜面に付けられた道を行く。 周辺は原生林に包まれ、自然の真只中を実感させる。
空洞のある木から1分ほど登って行くと、道は左へカーブしており、 その右手にこれまた大きなしわの多い「コブ」を持った大木に目を奪われる。 自然の中には、わずかな偶然が重なり、とんでもない自然の不思議に驚かされる。
その「コブ」の木の左手を抜けるとすぐに、倒木が道をふさいでいる。
しかし
この倒木も足場がくり抜かれ
難なく乗り越えられる。
すぐ、縁だけを残す枯れた大木の株を見て東の方へ登って行く。
さらに、
網の目のように張った根
を足掛かりに登っていく。
「コブ」の木から3、4分も過ぎたところで、道は二手に分岐、直進する道と、左手へ木の根に足を掛け登って行く道筋を見るが、20メートルも過ぎたところで道は合流する。
右手前方には佐賀森林管理署の赤文字で、「足下注意」と書かれた案内板が立てられ、左手木の根に助けられながら登って行く。
辺りは大木がいたるところで大きな幹を伸ばし、深い原生林の様相を見せている。
その光景は人の気配を感じさせない、人の寿命には及びもつかない長い年月を経て造りあげられた、自然の神秘な生命力に、畏敬を感じないではいられない。
石混じりの歩きにくい道を、巨木に目を奪われながらも登って行くと、右手には
「経ヶ岳山頂」と書かれた白い案内板
が目に付く。
同じ木の、白い案内板の真下にも、木製の小さな案内板が縛り付けられている。
さらに、3分も過ぎた頃、 申し訳ないが、巨木が伸ばす根を階段代わりに踏み越えて行く。
少し行くと正面に路肩が欠落し、トラロープが縛り付けてある木の根元を踏み越えて行く。
ロープはその先にも伸びている。
路肩は崩落の危険を感じながら、数メートルだが用心して行く。
さらに道は、左手へカーブし岩道を行く。
このあたりも大木が多く、幽谷深山の気配を感じる。またこの辺りも、立ち枯れた大木が多い。
少し行くと、支流を渡り、右手下の方に、 野古見公民館少年室が立てた「経ヶ岳:35分」と書かれた案内板を見る。
そして、巨木に目を向けながら、斜面を左手へさらに右手へカーブし登って行くと、大木が網の目のように根を張りだし、これを踏み越えて行く。
正面には大木の株
が、その縁だけを残してコケむしている。 すぐ先の右手に、「足下注意」の案内板を見て、 少し行くと、右手にトラロープが張られているが、 ここも路肩が相当ゆるみ、用心して行く。
その先の左手には、
結び目を付けた二重ロープ
が張られている。
ロープを過ぎると、道は左へ向きを変え、また
岩場を用心して登って行く
。
右手にも、例の「足元注意」の案内板が幹に付けられている。
ここにはロープはない。
さらに、右手へ、二重のロープに助けられ岩壁を登り、すぐ
岩場を用心して降りて行く
。
道はすぐ、右手へカーブし、二重ロープを手に滑りそうな斜面を用心して行く。
道は、この斜面を右手へ回りこむようにして抜け、すぐ左手へ急坂を登る。
ここを過ぎると、
いかにも歩きにくそうな石混じりの急坂の道
が伸び、 そこにもロープが掛けられている。
このロープは二重ではないが結び目もつけてある。
ロープの助けを借りながら、途中赤い紐が結ばれた倒木を越え、 一歩一歩登っていくと、4、5分で登りきる。