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大分県の山

原生林を行く・久住 黒岳 [1334m]

ソババッケ → 風穴(約60分)

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広場は、黒岳・平治岳・北大船山の斜面が交差するところにくぼ地があり、この場所が「ソババッケ」と呼ばれている。
名前の由来は、ソバは山のそば・麓、バッケは崖がなまってそう呼ばれた説や、 単純にソバが栽培されたいたところから名付けられた、という説を聞くがはっきりしない。
広場内の道筋には、大きな木が倒れここに腰を降ろし、しばらく体をやすめるといい。
ソババッケは平地が広がり、冬場は広いが夏場は草木が生え狭くなるが、近年潅木が増え狭くなったようにも感じる。
さて、水分を補給し甘いものでも口にしたら腰をあげる。
糖分は、単糖類に属するドライフルーツなどに含まれる果唐は最も吸収が早いと言われ、小休止のときは単糖類がいい。
二糖類の砂糖も早い。次いで、米やパン等は多糖類に分類され吸収は単糖類より遅いという。
しかし、多糖類に含まれるでんぷん質は、重要なエネルギー源となり欠かせない。
糖質は、ぶどう糖に分解され肝臓や筋肉に取り込まれた後グリコーゲンとして蓄えられ、エネルギーとして供給される。
運動によって、一定の血糖値が保たれなくなると低血糖状態となりバテてしまう。
糖質を補給する食品は、 行動食としてすぐ取り出せるように、ポケットにでも入れておけばいい。
時間を決め、水分とともに補給してもいい。
ソババッケを7〜80メートルほど直進すると├字形の三差路になる右手は、 平治岳・大船山への分岐となっており、平治岳・大船山を目指す登山者とはここで別れる。
左手には、黒岳・風穴への道を案内する標柱が立てられている。
さらに、「大分はつらつ山歩会」が立てたオレンジ色の案内板には、「黒岳=2時間」とも書いてある。
時間はあくまで参考タイムであり、一息ついたり道草する時間が欲しい。
黒岳は、標柱に従い平坦な気持ちのいい道を直進して行く。
三叉路から2〜3分も行くと、上半分にコケむした 大きな倒木 をくぐっていく。
倒木をくぐると、 次第に岩が多くなり歩きづらくなる。
倒木から1分も行くと、三段の アルミ製のハシゴ が掛けられ岩場を用心していく。
さらに1分も行くと、 平坦な歩きやすい道 に変わる。
平坦な道では、周辺に目を配る余裕さえでてくる。
目前に広がる豊かな自然は、生活の場所では感じない新鮮な気持ちにさせてくれる。
さらに疲れも取ってくれる。
山歩きには、岩道や急坂に気持ちは大きくブレ、こうした平坦な道に気は落ち着き癒される。
山行した翌週、気分がいいのはこのためか。

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平坦な道を1〜2分行くと急坂となる。
ここを登りきり、左手に岩を鷲つかみして根を伸ばす木を見て行くと、道はコケに覆われた岩が多くなる。
岩をよけながらゆるやかに登って行くと 岩ばかりの道に一変する
道といっても、道らしいものはなく、岩と岩とのわずかな隙間や、登山者の靴によって変色した岩肌をたよりに岩上を渡って行く。 踏み跡を誤るようなことはないが、わき見はできない。
岩場を過ぎると、歩きやすい斜面の道を行く。
左手に目を上げると、 黒岳の斜面が樹間に大きく広がっている
紅葉時期は色鮮やかに山肌を染め登山者の目をひきつける。
1分も行くと、木の根がコケむした岩に巻きつき、さらに道を横切り右手斜面に根の先端を沈めている。
その手前の小さな木には、 何かが書かれている
道はコケむした大きな岩の間 を通り抜けていく。
道は平になるが、この辺りは湿気が多いせいか、露出する岩はどの岩もコケむし落ち着き払っている。
わずかばかりの平らな道を行くと、少し下り木の根を階段がわりに登っていく。
岩の間を抜け2〜3分も経ったころ、少し傾斜を増し 大きな倒木を見る
さて、この倒木をくぐるか乗り越えるのが一瞬迷うが、右手に薄く踏み跡があり、右手から越えていくこととする。
しかし、幹が大きく越えるのに苦慮する。

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倒木から、3〜4分も岩の多い道を行くと、さらに枯れ木が道を横断して倒れ、これをくぐっていく。
道は、ほとんど平に近い傾斜で伸びている。
平坦な道は、わずかな距離でも足の疲れを吸い取ってくれる。
左手沢には、積み重なる岩々が、深緑色にコケむしている。
左手に目を上げると、黒岳の広大な斜面が樹間に迫ってくる。
黒岳は、この斜面を登っていくのか、と思うと一種の不安が胸を突く。
歩きやすい平坦な道はなお続く
久住山系にはいろいろな山がある。岩山の久住山、ミヤマキリシマの平治岳、草原の湧蓋山、これに対し黒岳は原生林の山である。 このコースに、人の手が加えられたところは標柱と、アルミの階段以外にない。
自然の美しさは、絵画や花の美しさとは一味違った、日本人好みの「わび・さび」にも似た美しさを感じる。
黒岳を目指すのは、山頂に立つだけではない。
ドラマは、終末を迎える過程に面白さがある。
黒岳は、山頂にたどり着くまでに、人の想像を越えた自然の豊富な展開がある。
それだけに、見事な終末を迎える。
平坦な道を1分余行くと、また枯れ木が道を横断し倒れている。
正面には、大木が幹を伸ばしている。
大木の手前から左手へカーブしゆるやかに登っていく。
辺りには、 コケむした岩が多くなる 。 道にも岩が多くなる。

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岩の多い道を、大木から3分も行くと、├字形の三叉路に出会う。
そこには標柱が立てられ、右手は平治岳・大戸越へ、直進は風穴・黒岳と書かれている。
ここを道標に従い直進して行く。
道は概ね南の方へ伸びている。
左手へ目を転じると、樹間に山頂の天狗の岩塊を遥か遠くに確認できる。
黒岳は天狗と高塚山を合わせてそう呼んでいる。
山頂までは、今日中に立てるのか、不安を憶えるほどの距離と、高度を感じてしまう。
道には、さらに岩が多くなり、 はっきりしない岩道 を、わずかばかりの踏み跡を頼りに登っていく。
ゆるやかな傾斜であっても、岩道が続くと足首に違和感を感じる。
三叉路から3〜4分も経った頃、さらに倒木をくぐり、岩ばかりの沢を左手に渡る。
ここで沢と少しはなれるが、 すぐ沢に近づき、そして沢に沿って左手の岩道をいく。
道は小さなアップダウンを繰り返しながら、少しづつ高度を上げ、南の方へ登っていく。
岩の多い道 は、歩きにくく、足首を守るように、着地点を確認しながら、一歩一歩登っていく。
何故こんなに岩が多いのか、自然に反感を持つのは自然を知らないからだ。

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さらに岩道は続く。
途中、足場のいい場所があれば、一息つくとよい。
気分も新たになる。
倒木から10分も行くと、右手正面に、白い小さな案内板が立てられ、「高塚へ:1200M」と案内されている。
ここを左手へカーブし、そして岩道をゆるやかに下り、さらに登っていく。
右手に大きな岩を見ながら、案内板から3〜4分も行くとまた 三叉路 になる。
しかし、ここは三叉路ではない。
登山者が体を休めるため、右手へはずしその踏み跡が残っているだけである。
せっかくならここで一息ついてもいい。
歩きづらい岩道は、すぐ 平坦な気持ちのいい道 に変わる。
平坦な道を少し行くと、道は掘り込まれたようなミゾ道になる。
さらに1〜2分して、枯れた倒木を踏み越えていく。
周囲は自然林が密生し人工林は全くない。
しかし夏場は、薄暗い道に変わる。
少し行くと、道は左手へゆるやかにカーブし、その正面の足元の岩の上に 腐れかけた案内板 が置かれ、白い文字で「黒岳」と書かれている。
さらに、1分も行くと、右手にはコケに被われた岩が、多くの木を背負っている。
さらに別の岩には、数本の シャクナゲも育てている
夏の乾いた時期には、どうして水分と栄養をもらっているのか、疑問が浮かぶが、しかし岩にはぶ厚いコケが被っている。
シャクナゲの木を見ると、満開したピンクの花が浮かんでくる。
岩に生えるシャクナゲを見て2分も行くと、小石が多い三叉路に出会う。

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