岩稜の尾根を行く・九千部岳 [ 1062m ]
分岐 → 山頂(約30分)
左手、山頂への入り口には、朱色に塗られた木製の鳥居が立てられ、額束には「九千部大明神」と書かれている。
鳥居の奥には九千部岳山頂が姿を見せている。
ここから左手へ急坂を登って行けば山頂に着く。
九州自然歩道と別れ、赤い鳥居をくぐって、北側へ登って行く。
1、2分も登って行くと、また
同じような赤い鳥居
をくぐって行く。
小径木の中の、小石の多い道を左右に蛇行して登って行く。
少し行くと、露岩が多くなり、傾斜を増してくる。
道の周辺には、ミヤマキリシマも多い。
二つ目の鳥居から、1、2分も登ると、木の根がむきだし、木の根を足場に登って行く。
そこには木段が付けられ19段ほど数える。
少し太めの
白いロープ
も付けられている。
すぐ、右手へカーブして登ると、また11段ほど木段を登って行く。
ロープは道に沿って張られている。
さらに右へ左へ蛇行し、急坂を登って行く。
小石の多い急坂は続く。
前方林越しに平成新山を見ながら右手へカーブし登って行く。
さらに右手南東の方が開け、平成新山を仰ぎ見て、左右にジグザグの急坂を登って行く。
分岐から10分余り急坂を登ると、道は歩きやすくなる。
尾根筋に付けられた道は、風通しがよく、汗ばんだ体には実に気持ちいい。
尾根筋の道を左右に蛇行しながら、わずかなアップダウンを行く。
気持ちのいい尾根道を2、3分も行くと、道に
露岩が多くなってくる
。
岩道を少し登ると、表面が平らな大きな岩の上を行く。
さらに岩を登り右手へカーブして行くと、岩道はさらに傾斜を増す。
この急坂を登りきると、いきなり
前方が開け、展望が得られる
。
ここは突然、突風のような強い風が吹き、帽子を飛ばされないよう用心したい。
右手には、九千部岳の稜線を目前にする。
目を下げると、岩場の先は切れ落ち、用心して右手へ尾根道を行く。
さらに、尾根道を左右に蛇行し登って行く。
尾根道は、どこからとなく吹いてくる風が気持ちいい。
すぐ正面の小さな峰を目指し、狭い道を登っていく。
急坂ではないが、足にも疲れが溜まり、わずかな登りもこたえる。
登りきると、展望が開け、九千部岳が真近に迫ってきている。
さらに、
岩を踏み越え尾根道を行く
。
道は右手へ少し下ると、この辺りは湿気が多いせいか、道の両脇にはコケむした岩が多くなる。
少し行くと左手正面には、仁王立ちしたような大きな岩を見て蛇行しながら登って行く。
辺りは、コケに覆われ、日本庭園を連想させるような雰囲気が漂っている。
少し下って、岩を越え、右手へカーブしていく。
コケの多い道を1分も行くと、また
尾根筋
の道になる。
さらに稜線に向かって、1分ほど登ると、
岩場に差し掛かる
。
そこにはロープもつけられ用心して岩場を越える。
道はさらに九千部岳山頂に向かって伸びている。
右手には大きな岩
がそそり立っている。
時間があればこの岩を登ってみる。
用心して登ると、抜群の絶景が得られる。
大きな岩は、その中途に、展望を楽しむには格好の平らな岩場がある。
さらにその上に登ることもできる。
岩場からは、雲仙岳が一望できる。
その左手に山頂中央部に突起を持った独特の形をした平成新山が山頂部分を見せてくれる。
山頂突起は、実際30mを超える高さだという。
平成新山を登頂する人もいるが、慣れない人はやめた方がいい。
危険すぎる。
さらに向きを変えると、岩越に九千部岳が、惜しみなくその全容を見せてくれる。
絶景に満足したら、用心して展望岩を下りる。
そして、ほぼ平坦な尾根道を山頂に向かってゆるやかに登っていく。
左手に
くちばしのように道側に突き出した、コケむした岩
を見て、右手にカーブし、急坂を登っていく。
急坂を下りさらに急坂を登るとやっと
山頂
に着く。
山頂左手に岩場があり、その岩からも素晴らしい展望が得られる。
そこには
山頂標
も立てられ、標高:1062.4mと書かれている。
さらに左手先には、ミヤマキリシマ・ニシキウツギ・イヌツゲ・ヒカゲツツジ等の草木を紹介した説明板も立てられている。
また、枝を払い少し行くと、
大きな岩の上には、ヒカゲツツジ
が淡黄色の花を咲かせている。
山頂からの展望も素晴らしく、平成新山の展望も得られる。
リックを降ろし、ここでゆっくり体を休めるといい。
山頂広場を直進し、少し下ると、
九千部大明神の鳥居
がある。
鳥居をくぐると、道は右手の方へ下っていく。
すぐ右手に
標柱
が立てられ、左手へ直進すると、田代原を案内している。
ここを右手にカーブし、急坂を下る。
すぐ正面の大きな岩の基部の岩穴を抜けて行く。
すぐ右手へカーブし、回り込むと洞窟があり、そこに
九千部大明神
は祀られている。
これで本コースは終了する。
時間と体力があれば、吾妻岳を目指す。