紅葉とミヤマキリシマに映える山・普賢岳 [普賢岳:1359.3m]
登山口(仁多峠) → 妙見岳展望台(約30分)
仁田峠駐車場から、妙見岳を見上げると、急斜面に伸びる手ごわい道が一部確認できる。
登山口は、東西2箇所の遊歩道がミヤマキリシマの群生の中を伸び、ロープウェイ乗り場へ通じている。
駐車場の左手西寄りから標柱を見て遊歩道を行くと、
左手に九州自然歩道の道標
が立てられている。
ここから左折し木段を登って行ってもいい。
さらに直進し、ロープウェイ乗り場前に出て、施設左手のコンクリート階段を登り左手へ登山道を行ってもいい。
2分も登れば道は合流する。
妙見岳展望台への登路は、多くの観光客がロープウェイを利用しているが、しかし、自分の足で登ることとする。
これは、運賃を惜しんでのことではない。ついでに言うと、仁田峠までの道路も有料になっている。
妙見岳への登路は、急登が続き足ぶみしたくなるが、一息入れ踏み出していく。
道は、しっかり踏み固められ、迷うようなことはない。
2,3分も登ると、駐車場西側から登ってきた道と、ロープウエイ乗り場から登ってきた道と合流する。
眼下を見下ろすと、
花時駐車場は車で埋めつくされる。
すぐ木段を登っていく。
木段はどこまでも続く。
木段の中には石段も混じってくる。
道は、ジグザクにカーブを繰り返しながら高度を上げていく。
道沿いには、至る所でミツバツツジが花を咲かせ、これを見らずにはもったいない。
ついでに、足を止め休むといい。
分岐から3、4分も登ると、
階段はなくなりゆるやかな登りになる。
しかし、道には小石が多い。
ゆるやかな登りを左右にカーブするとまた石段になる。
石段の間に木段が付けられている。
石段は、一気に登る必要はない。
ジグザグの角に時折
わずかな空地がある。
その空地こそ登山者が足を休めた場所であり、そこで息を整え水分でも補給するといい。
ジグザグの道は、山頂を目視した以上に長い距離を感じる。
分岐から7、8分も登ると
妙見岳展望所
が見えてくる。
ミツバツツジに元気をもらいながら石段を登って行くと、10mほどの平坦な道になる。
平坦な道はわずか10mでも、急坂の合間に実に気持ちいい。
さらに石段を登っていく。
石段はなかなか終わらない。
傾斜が大きい
石段を右手へカーブする
と、危険防止のためか足元に丸太木が道に沿って並べられている。
展望所を見て3分も登ると、すぐ左手西側に展望が得られるようになる。
絹笠山、その奥は高岳か、右手には鴛鴦ノ池が目に入る。
目を引くと、仁田峠に止める車が小さく見える
展望所から駐車場までは標高差は、180メートルほどある。
すでに、100m以上は高度を上げている。
しかし、
石段は容赦なく続く。
石段は焦らず一歩一歩踏み上げていく。
そして疲れる前に、休んだがいい。
登山者に混じって、一般の老夫婦も足を休めている。
左手視界に広がる山々の光景
は、すでに目の高さより低く眼下に収まっている。
売店裏の野岳展望台に立つ人影も眼下に小さく見える。
道の両脇には断続的にではあるが、咲き乱れるミヤマキリシマに目が写る。
同じ花でも色合いは、薄いピンクから濃いピンクまで微妙に異なる。
満開迎えた花もあれば、まだ多くのつぼみを付けた花もある。
地元では、ミヤマキリシマを「ウンゼンツツジ」と呼ぶそうである。
山域にはどうして数えたのか、200万株が育っているそうだ。
さらに、
傾斜が大きい石段
を登っていく。
この石段を登ると傾斜は収まり、
見上げると展望所が見えてくる。
さらに、西側斜面をジグザグに登っていく。
石段は途切れ途切れに続く。
石段の中に木段も続く。
さらに傾斜の大きい石段を登り、左手へカーブし後ろを振り返ると、南側島原湾の果てに天草の山並みが遠望される。
その中には太郎・次郎丸岳も視界に入る。
急坂はまだまだ続く。石段も容赦なく続く。
帽子のつばから、涌き出るような汗が滴り落ちる。
しかし、一歩一歩は確実に高度を上げていく。
展望を見て2、3分も登ると、一時傾斜はゆるみ歩きやすくなる。
さらに急坂の石段を蛇行を繰り返しながら、2、3分登ると
道は右手へ分岐する。
妙見展望所はすぐ上にあり、人声が聞こえてくる。
右手へ木段を登ってもいい。
分岐を直進して木段を1、2分登ればやっと展望所に着く。
登山口から30分も登れば妙見岳展望所に着く。
しかし、40分かかって足に負担をかけず、ミヤマキリシマを楽しめばそのほうが素晴らしい。