男山に惹かれる・傾山 [ 1602.2m ]
登山口〜九折越(30分)
登山口から、500メートルも行くと
表土が流され岩やコンクリート管がむき出し
、ここが黒仁田林道終点になる。
10数メートル手前左手に空地があり、数台駐車できる。
ここを一歩踏み出すと、右手スギの幹に傾山を案内した小さな案内板が掛けられている。
すぐ、表土が流された場所を渡り、直進して小石の多い林道をゆるやかに登っていく。
林道終点とはいっても、林道はまだ続く。
林道は、表土が流され取り残されたような岩が多くなり、左手に鳥獣保護区の赤い立て札を見て左手へゆるやかにカーブしていく。
ここ黒仁田国有林には、スギが約4万本植林されているという。
少し行くと道はまた分断されたように、岩がごろごろした涸沢のような岩道へ、1メートルほどの段差を下りて行く。
岩道を数メートル行くと、岩道の真ん中に
ケルン
を見る。
岩道の両脇の土壁は、人の背丈より高い。
右手土壁の上には踏み跡が続いているが、登りづらい。
適度な登り口を捜しながら1分余り岩道を行くと、正面に
テーブル状の一際目立つ岩
が目に付く。
この岩に立てば、右手土壁へ容易に取り付ける。
数メートル先には、左手から垂れ下がった枝に赤いテープが目印に結ばれている。
土壁を登ると、スギ林の中にはっきりとした踏み跡が伸びている。
歩きやすい道は、ほぼ平に伸びて足は楽になる。
右手スギの幹には、山頂を案内した小さな案内板が掛けられている。
左手は、依然として岩道が続く。
少し行くと、道はゆるやかに下りだし、左手スギに巻かれた赤いテープを見てまた
岩道に差し掛かる
。
右手へ岩道を数メートル行くと、小石の道に変わる。
元々この辺りも、周辺のスギ林を守る林道が延びていたのではあろうが、今は数箇所分断され登山者だけの踏み跡しか見られない。
時折見かける赤いテープを見て、ゆるやかな傾斜を概ね北の方へ登っていく。
道の左手はスギ林が広がり、右手は小径木の自然林に囲まれ展望は得られない。
しかし、天井は開け気分はいいが、足元には小石が多い。
2分も行くと、左手に錆びついた立て看板が目に付く。
さらに、赤いテープが巻かれた枝をくぐって、小石の道をいく。
錆た看板から1分足らず行くと、小石の道と別れるように右手へカーブし登っていく。
傾斜は増し、
枯れた倒木
をまたぎ登っていく。
さらに、ミゾ状の岩道を行く。
幹に巻かれた赤いテープを見るとすぐ右手へ、岩道を離れゆるやかに登っていく。
左手には、目にすることはないが、わずかばかりの水が流れる音が聞こえてくる。
道は、ここから登山道らしい道幅に変わり、岩道と別れるようにS字状にカーブし登っていく。
左手には、斜面の表土が流され
岩肌がむき出している
。
さらに、1メートル足らずの段差を登り、左手へカーブしていく。
少し登ると、
スズタケの道
に変わる。
スズタケの道を1分余り行くと、左手にコケむした大木が横たわっている。
スズタケは、主に太平洋側のブナ林に多いという。
しかしブナに限らず、多様な自然林の中に密生している。
一般に樹木が更新するためには、発芽して育つ稚樹は必要な光を浴びて成長するが、スズタケの中では十分な光は得られず成長は阻害され、スズタケはさらに密度を高め全体を覆ってしまう。
辺りには大木が大きく枝を広げているが、次世代の樹木が成長するには厳しい環境にあり、今見る光景が変わらないことだけを期待するだけである。
さらにスズタケの道を登っていく。
傾斜はゆるやかではない。
しかし、道幅は広くその中心部に踏み跡は伸びる。
枯れてコケむした倒木を見て2分足らず単調に登って行くと、道には岩が多くなる。
岩道を1、2分も登って行くと、
Y字形に分岐
するが左手は行き止まり、右手岩道を登っていく。
少し登ると、岩はなくなり赤土がむき出したミゾ状の道を登っていく。
すぐ、落ち葉の道に変わる。
両脇は、スズタケが生垣のように密生し3メートル近く伸びる。
右手に枯れた倒木、左手に枯れた立ち木を見てさらにスズタケの道を行く。
少し登ると、
小さく開けた場所
に着く。
空地を横切るように右手へ数メートル行くと、左手ビニール管から適量の水が流れ出ている。
そばにはひしゃくが用意され、のどを潤し一息つくといい。
山水はなぜかうまい。特にのどに渇きを感じると甘く感じる。
さて気を引き締め右手へ登ると、すぐ二手に分岐する。
右手は、倒木で道は遮断され左手を取る。
すぐ急坂になり、右手へカーブすると正面に1本の幹を見る。
この木を過ぎたところに、右手を登ってきた道と合流するが踏み跡は薄い。
さらに左手へカーブし急坂を登っていく。
道には木の根が多く這い出す。
2分も登ると、正面に日差しに
白く映える立ち木
が目に付く。
この木は、5、6メートルの高さで折れ既に枯れてしまっている。
少し登ると、スギの植林地に変わる。
植林地には、幾筋かの踏み跡が付けられ、足の向くまま登ればいいが、薄い踏み跡は避けたがいい。
道はほぼ北側へ伸びている。
さらに、道沿いに青いテープを見て登っていく。
傾斜はゆるくはない。
スギ林の中を2分も登ると、自然林に変わる。
左手にカズラを巻いた大きな赤松を見る。
右手にブルーのテープを、さらに赤いテープを見て倒木を越え登っていく。
この辺りは松の木が多い。
左手に、スギのようにまっすぐ幹先を伸ばす横しま模様のある山桜が目に入る。
さらに、赤や青の目印を見てなだらかな斜面を道なりに登っていく。
踏み跡は薄く、確認しながら左手へ向きを変え登っていく。
すぐ左手に、
横倒しになった大木
に気をとられながら、一歩一歩登っていく
林の中も、なんとなく見通しがきき漂う気配も異なってくる。
辺りには、枯れた倒木が異常に多い。
少し登ると正面が開け、
九折越
に着く。
九折越は、300坪を越える広い空地が広がり、ここで帰る道を振り返り確認しておいたほうがいい