巨石から見る海が美しい・太郎丸岳 [281m]−次郎丸岳 [397.1m]
太郎丸岳 → 次郎丸岳(約50分)
太郎丸岳山頂は岩ばかりで平地はない。
岩に寄りかかれば、登山口駐車場に立てられた「次郎丸・太郎丸物語」を思い出す。
岩の上立てば展望は素晴らしい。
雲仙岳も良く見える。
それにしても青い海は実に美しい。じっと見ていると体全体が、吸い込まれていくような錯覚を憶える。
さらに身も心も洗われていくような気さえする。
青い海は、心を落ち着かせ優しくなっていくような気もする。 いつまでもじっと見つめていたい、そんな誘惑に身を任せたくなる。
そんな気持ちを押し切って腰を上げると、凛々しい弟が「早く来い」と誘っているように見える。
兄ちゃんと分かれ、弟を目指し「太郎丸わかれ」へ戻る。
太郎丸岳から15分余りで「太郎丸わかれ」に戻り、右折し「人吉山の会」が立てた
案内板
を見てゆるやかに登っていく。
10mも登ると右手へ鋭角にカーブし、さらに左手へカーブし
急坂を登っていく
。
胸突く急坂を登ると、
傾斜はゆるみほぼ平らな道
になる。
平坦な道
には、ツバキの花びらが舞い落ち路面を赤く染めている。
椿の木は左手に幹を立てている。
気持ちのいい道を少し行くと、道は登りだす。
すぐ傾斜を増し、右手にトラロープが張られている。
急坂を登りきり、左手へカーブしていくと
ほぼ平になる
。
右手には、数本の桜が花を咲かせている。 しかし幹は小さい。
後ろへ振り返ると、太郎丸岳への岩峰が目に入る。
ほぼ平坦な道を左手へカーブして行くと、右手に
次郎丸岳の断崖
が樹間に見えてくる。
道はゆるやかに登りだし、
岩盤の道
を行く。
岩盤の道の左手は切れ落ち、バランスを崩せば危ない。
しかし、道は広く樹林に覆われ危険を感じることはない。
岩盤の道は右手へカーブし、ゆるやかに登っていくとゆるやかに下りだす。
岩盤の道から20mも行くと下りきり、左手に2本の小さな桜が幹を並べ花を咲かせている。
しかし残念にも、その桜の幹は途中で折れている。
道はすぐゆるやかに登りだし傾斜を強めてくる。
正面に、ヤマモモに似た木が倒れている。
左手に小さな桜の木を見て倒木をくぐると、また左手に
大きな桜が天高く幹先を伸ばし花を咲かせている
。
倒木をくぐって、10mほど登り、さらにスギの倒木をくぐり、数メートル行くと傾斜はゆるんでくる。
正面には、
次郎丸岳の岩塊
を目にする。
右手には、
ツバキが赤い花
を咲かせている。
道に落ちた椿の花びらをよけるように、快適な道を行く。
倒木から1、2分も行くと、正面に白い案内板が幹に掛けられ
「いなづま返し」
と書かれている。
ここから右手へ、さらに左へ鋭角にカーブし急坂を登っていく。
道には露岩が多くなってくる。
急坂の右手土壁には、
シダが土壁を覆いつくすように葉を伸ばしている
。
左手には樹間に、
つわ岳への稜線の背後に八代海
が望まれる。
露岩の道は徐々に傾斜を増してくる。
道の両脇には、依然シダが多い。
急坂を登ると、正面に大きな岩が見えてくる。
その手前には、白い木柱が立てられ「新登山道開通記念 昭和48年2月」と記載されている。
すぐ右手へ岩を巻いて鋭角にカーブし登っていく。
白い木柱から1,2分も登ると正面に白い案内板が幹に掛けられ
「次郎落し」
と書かれている。
正面には、次郎丸岳の岩魂の一つ一つがはっきり見えだしてくる。
すぐ右手へ急坂を登っていく。 そして正面に
枯れた立ち木
を見て、さらに倒木をくぐり急坂を行く。
急坂を10mも行くと、右手へカーブし登っていく。
急坂には露岩が多く
ロープ
が張られている。
すぐ左手へ、岩場を登り
大きな岩の横
を右手へ抜けていく。
さらに右手の滑りそうな岩に立ち、右手からすぐ左手へ鋭角にカーブして登っていく。
右手に展望が得られるが、
岩場は足元から目が放せない
。
すぐ右手大きな岩の横を少し下り気味に右手へ行くと、正面に
道をふさぐような
岩 が陣取り、その狭い隙間を抜けていく。
その正面にも大きな岩が道をふさぎ、狭い隙間を体を倒し抜けていく。
その岩を振り返ると、
アイロンが地中から抜け出したような形
をしている。
そして左手へカーブし急坂を登っていく。
滑りそうな岩を登り、右手の岩に触れながら登っていくと、歩きやすい土道になる。
右手北西の方に目を向けると、
太郎丸岳から見た雲仙岳
がここからも望まれる。
少し行くと、また岩場になる。
岩場は足場がくり抜かれ
、右手のロープを頼るようなことはない。
岩場を登りきり、ゆるやかな傾斜を登って行くと、大きな「見晴岩」の基部に着く。
右手には「天草山の会」の案内板が幹に掛けられ、山頂まで130mと案内されている。
見晴岩には1本のロープ
が張られ、ロープを手に登っていく。
山頂は、見晴岩を登り右手へ降りていく。
その前に、見晴岩を直進して
さらに上段の岩
に登ると、360度の展望が開ける。
展望に満足したら、左手へ見晴岩を下る。
左手には、
案内板
が立てられ「次郎丸岳山頂へ→」と書かれている。
案内板に従い、狭い道をゆるやかに登っていく。
左手に目を上げると、今足元にした岩が高くそびえている。
道は徐々に傾斜を増してくる。
どこからともなく流れてくる風が気持ちいい。
見晴岩から2分足らず登ると
正面に祠
を見る。
祠の横には「弥勒菩薩」と書かれている。
弥勒菩薩は、地元の守り神として、3月には例祭も行われているという。
弥勒菩薩は、お釈迦様が亡くなられて56億7000万年後に現れ人々を救ってくださるとのことであるが、待っても歳が足らない。
というのは弥勒菩薩がお住みになられる世界は、寿命が4000年と言われ、さらに1日は下界の400年と長いそうである。
ちなみにお釈迦様が亡くなられのは紀元前383年で、2000年から383年を引いた数字に1年360日を掛ければ、計算上56億7000万年後となってしまう。
道はここから右手へカーブし10mほど進み、左手へカーブして1分も行けば
次郎丸岳山頂
にたどり着く。
山頂からの展望も素晴らしい。 島原湾から八代海が見渡せる。
八代海の手前には、つわ岳・中岳へ連なる稜線が美しい。
時間と体力があれば、中岳展望所まで足を運べば生涯の思い出になる。 山頂に満足したら往路をも戻る。
不知火道の駅の塩湯温泉もいい思い出になる。