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熊本県の山

奇岩と福寿草の山・仰烏帽子山[1301.8m]

分岐〜仰烏帽子山

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仏石分岐に着くと、左手に道をとる。
正面には矢印形の赤い道標が山頂を案内してくれる。
道標には仰烏帽子山まで1・5km:60分と案内している。
右手に「エゴ」の樹木板を見て山頂を目指し、スギ林の道をゆるやかに登っていく。
エゴノキは5月には白い清楚な花をたくさん付け、初夏には緑色の実がなり秋には実が割れ黒い種子が見えてくる。
登山中、時折見かけはするが、これほど大きいエゴノキはなかなか見かけない。
左手はヒノキ林、右手は自然林が覆われその間を行く。
分岐から100メートル足らず行くと、あふれんばかり石灰岩が地面を覆ってくる。
道沿いには所々赤いテープが目に付く。
足元に気を払いながら1〜2分も行くと 傾斜は収まり歩きやすくなる
少し行くとゆるやかに登りだし、右手へカーブしわずかな下りをいく。
右手斜面には、コケを付けた大きな木が3本の幹を立て大きく枝を広げている。
10メートルも行くとさらに傾斜を増し、右手に3箇所に巻かれた赤いテープ見て、右手へ回り込んで下っていく。
急坂を少し下ると 左手へカーブ し登っていく。
左手には大きな木が倒れ落ち、株の裏側を見せている。

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仏石分岐から12〜3分も過ぎるころ、ゆるやかな登りを右手へカーブすると道は平らになる。
台風の影響なのか、幹の中途で折れたヒノキが目立って多くなる。
平坦な道を少し行くと、左手に赤いテープが巻かれた木柱が立てられ、ここから左手へカーブしていく。
辺りはなんとなく、風通しのよさそうな空間が広がる。
道は、すぐヒノキ林の中へ入っていく。
とは行っても、右手ヒノキ林の1〜2列奥に立木はなく、広い空間が広がり心地よい開放感を覚える。
右手足元には、「仰烏帽子」と書かれた赤い矢印の道標が立てられている。
右手の広い空間に目を取られながら、ヒノキ並木を行くような平坦な道を行くと、道はほぼ並行して 左右二手に分かれる
どちらを行ってもいいが、右手の広っぱに気を取られ足は右手の道に誘い込まれる。
左手の道は次第に離れ、右手広っぱは見えなくなる。
道からはずれ、広っぱに足を踏み込むと、その先にはヒノキ林が広がり幹下には 石灰岩が群れ をなし、ここを「カルスト」と呼ぶガイド本を見かける。
広っぱは、道に並行しまだまだ先まで広がる。
昔日、ここで仲間と大宴会して時を費やし、暗い道を帰ったのを思い出す。
しかし、後にその仲間は山中で生を閉じてしまった。
今一度、ヒノキ林の石灰岩に目をむけ、左手へカーブし元の道へ戻る。
すぐ右手に「イロハモミジ」の樹木板を見て、ヒノキ林の中をゆるやかに登っていく。

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右手ヒノキの幹には、腐れかかった文字板が掛けられ「仰烏帽子山」と書かれている。
すぐ右手先に、 コケに際立つ岩 が目に付き、近寄るとポッカリと口を開けている。
中は真っ暗で何も見えない。
小石を落としてみるが、穴の大きさや深さもはっきりしない。
しかし、秋吉台や平尾台のように石灰岩の山に、地下深く鍾乳洞があっても不思議ではない。
ヒノキ林の道は歩きやすく、右手を見ると石灰岩が群れなし、その一部を切り出せば平尾台にも勝る羊群原と言える。
ただ異なるのは、平尾台は草原の中の石灰岩に対し、ここでは植林地の中にありコケむしている。
右手斜面の石灰岩が、こぼれ落ちるように道を横切り、これを踏み越えていく。
右手へ少しばかりカーブし数メートル行くと、左手の枯れた立木に巻かれた青と赤のテープが目に付く。
すぐ、左手へゆるやかな傾斜を登っていく。
少し登ると、右手へカーブし右手に黄色いテープを見てほぼ平坦な道を行く。
さらに、斜面を巻くように右手へカーブし登っていく。
左手に、道に沿って倒れたヒノキを見て登りきると傾斜はなくなる。
平坦な道を10メートルも行くと、またゆるやかに登りだす。
ヒノキ林の中のゆるやかな傾斜を少し行くと、前方が明るくなってくる。

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歩きやすい道をゆるやかに登って行くと稜線に辿りつく。
この稜線を左手へ、およそ西の方へ五木村と相良村の村界を行く。
道はこれまでと一変し、穏やかな傾斜で伸びる 快適な落ち葉の道 を歩き出す。
辺りは、葉を落とした林内に見通しはよく、初春のほろ暖かい日差しに足取りは軽い。
さらに快適な道は空気がおいしい。
疲れた足や体も次第に元気が涌いてくる。
ここで一息つき、胸深く空気を吸い込みたい。
足元には、石柱やプラスチックの支柱が数箇所目に付く。
快適な道を4〜5分も行くと、左手に緑が増えてくる。
左手足元に、こんもりと盛り上がった土の上に石柱を見て少し行くと、右手に「火災から守る 五木の山」と書かれたT字形の木柱も立てられている。
右手数メートル先には 道標 が立てられ、直進して「山頂」左手を「展望台」と書かれ、左手に分岐している。
山頂に立つ前に、100メートルほど先の展望台へ道草することとする。
左手へ、植林地をゆるやかに下って行くと岩場に達する。
岩場を一登りしてさらに進むと岩上に展望が開け、仰烏帽子山から南側に三尾山(1172.9m)へ続く稜線が見て取れる。
展望を楽しんだら分岐へ戻る。
ただ、疲れた足にはこたえるが、分岐までは登りになる。
分岐に着くと正面に道標を見て左折していく。
ほぼ平坦な道を10数メートルも行くと登りかかる。
道は、稜線を左手へ離れ、相良村の南側斜面を行く。
すぐ、ヒノキの植林地になる。
道には、ヒノキの根が渦巻くように路面にむき出している。
右手石柱には白いカバーか掛けられ「相良村役場」と書かれている。

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太い枝を伸ばす松の木が目に入る。
道は、徐々に傾斜を増してくる。
少し登ると、ヒノキ林は消え常緑の自然林になる。
道は、少しばかり傾斜をゆるめ左手へカーブしていく。
疲れた足には、わずかな傾斜もこたえる。
しかし、皮肉にもまた傾斜を増し、右手へカーブし 根っ子の道 を登って行く。
10数メートルも登ると何とか登り切り、仰烏帽子山への最後の主稜に登り着く。
道は左手へカーブして伸び、その右手角には木柱が立てられているが、文字板は地面に落ちてしまっている。
文字板には「仏岩へ至る」と書かれている。
主稜は、およそ南の方へゆるやかな傾斜で伸び、小径の自然林に覆われ樹間に遠望が利く。
荒れた息も、穏やかな稜線上で一歩足を止め、大きく深呼吸すると、息も整い気持ちは自然に溶け込んでいく。
道沿いには、時折葉を付けた木を見るがアセビの木が多い。
少し行くと、左手に「ナツツバキ」の樹木板を見る。

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山頂が気になる頃、気持ちを見透かすように、正面左手に「山頂まで5分」と書かれた人吉かめさんの小さな案内板が目に付く。
もう山頂は近い、これが現実になると足は軽く気持ちを引っ張っていく。
遠くここまで来て、山頂を目前に目指す一歩一歩は、膨らむ山頂への期待と山歩きの終焉を迎える最後の一歩として、かけがえのない大切な残り5分とも思えてくる。
サウナで見る砂時計が刻む5分は長い。
しかし、この5分とはまったく異なる。
すぐ先に「リョウブ」の樹木板を見て、ほぼ平坦な道を行く。
さらに左手にリョウブの樹木板を見ながら、倒れ掛かったリョウブをくぐって行くと、右手に「ホオノキ」の樹木板を見る。
ゆるやかな登りはまだ続く。
正面に倒れ掛かる木を見て振り返ると「エゴノキ」の樹木板が掛けてある。
一歩一歩がもったいないようにも思えてくる。
左手足元には小さなパネルが置かれ「家庭の和 職場の和から無災害」意味ありげに書かれている。
さらに左手に「ヤハズアジサイ」「ハイノキ」と書かれた樹木板を見る。
道は少し 傾斜を増し 、右手へカーブしていく。

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道はさらに傾斜を強め、常緑の林へ踏み込んでいく。
もう山頂は手の届くところにあり、時計を見なくても感で分かる。
山頂からは、人声が聞こえてくる。
さらに急坂を蛇行して登ると山頂に着く。
山頂岩陰には、2体の石仏が肩を並べている。
山頂には、赤い石に気付くが珪石と呼ぶそうで、記念の石が20年も経た今日思い出をはぐくむ。
岩上に立つと、期待通りの展望が得られ、南に稜線伝いに三尾山、東に遠く市房山の稜線がうかがえる。
奥深い球磨の主峰、仰烏帽子山に立って、途中で見たパネルに書かれた「家庭の和 職場の和」の大切さが分かるような気がする。

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