山頂でのひとときがいい・甲佐岳[753.2m]
展望〜山頂(10分) [ この区間の地図 ]
左手岩上に乗れば、樹林越しに展望が得られる。
眼を下げると、樹間に反射板が目に入る。
一息ついて、5〜6mも行くと幹元に
青い案内板
が置かれ「甲佐岳山頂まで:200m」と案内されている。
その廻りには、数個椿の花びらが地面を飾っている。
自然林の中のゆるやかな傾斜を10数メートル登り、右手へカーブするとまた木段になる。
4段ほど登り、さらに右手へ巻いて数メートル行くと、右手路肩の補強に丸太木が敷かれている。
すぐ左へ、さらに右手へZ文字を書くように登って行く。
10数メートルも登ると 、また木段になる。
木段は14段を数え、さらに10mも行くとまた木段になる。
足元には赤い椿が散り、程よく道を飾り気持ちは和む。
左手にコケむした岩に触れると、また木段になる。
5段登って左手へカーブ、左手に椿の木を見て一息つき、さらに10数メートル登るとまた木段になる。
木段は合わせて24段を数え、すぐ
岩道
になる。
そして、大きな岩の縁を行く。
その岩には共生するように、幹を立てる木にシャッターを押してしまう。
すぐ、その岩に
案内板
が立てられ「矢鉾岩」について説明されている。
矢鉾岩
長崎県の島原地方に天然痘が流行した時、雲仙の山の神が我が子を隔離するため矢を放ったところ、この地に矢が当たりこの岩を矢鉾岩というようになった。また、稚児を祭った社がこの上にある。
砥用町
稚児を祭った社を見ようと目を斜面に向けるが、密生する岩と自然林にさえぎられ眼にすることはできない。
屏風のような岩壁の横を通り、右手へ巻いて岩道を登って行く。
そして緑色の土嚢を踏んで左手へカーブし岩道を行く。
この辺りは岩が多い。
辺りには時折小さな椿を見る。
土道を少し行くと、右手へカーブ、さらに岩道を行く。
岩道は、雲仙の吾妻岳を思い出す。
さらに岩場を登ると、土道になり歩きやすくなる。
しかし、すぐ岩場になる。
左手に目を向けると、大木が無残にも立ち枯れている。
そして、6〜7m登り岩の間を抜け、さらに10mも登ると
吉見岳展望所
に着く。
山頂は、吉見神社手前から右手へ落ち葉の道を行く。
その前に、展望所で一息つく。
展望は北から南側に開け、大休止は山頂よりここがいい。
神社前には壊れたベンチがあるが使えなくはない。
正面には、コンクリート製の山頂標が立てられ「甲佐岳 旧九州百名山 753m 三角点右100m」と書かれている。
一息ついたら、リックを降ろし山頂を目指す。
落ち葉の道を3〜40mも行くと、コケむした岩が多くなる。
道はコケむした岩を縫うように付けられ、なかなか雰囲気はいい。
古処山から将軍隠しへ行く途上にもこうした光景が見られるが、それに劣りはしない。
いい気分で少し行くと左手にこんもり盛り上がった山頂に着く。
山頂には、石柱が立てられ「二等三角点」と刻まれている。
石柱の横には「百山会」と書かれた白い木柱も立てられている。
道は山頂を左手に、さらに直進して伸びゆるやかに下りだす。
この辺りには桜を数本見かけ、花時の心地いい光景を思い出す。
この道を直進し下って行けば、福城寺へ通じる。
さて、山頂に立ったら展望所へ戻り、ひもじい思いをしている腹を満たせばいい。
そして展望を楽しんだら、往路をとり用心して下っていく。
帰路、国道218号沿いにある「佐俣の湯」で体をいやし、ついでに地元産物でも手にすればいい思い出になる。