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熊本県の山

草原を流れる風がいい・阿蘇烏帽子岳[ 1337.2m]・杵島岳[ 1270m]

鞍部〜登山口(60分)

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さらに大きな傾斜を下ると、赤い土むき出しの鞍部に着く。
少し行くと、腰を降ろすのに格好の岩に触れ、ゆるやかに登って行く。
その前に、急坂を目前に一息ついて足を休めたがいい。
赤土の道は滑りやすい。
踏み跡は幾筋か付けられ、適当に選べばいい。
少し登ると草道になる。
傾斜はなかなか厳しい。
休むついでに左手を見ると、窪地が深く沈んで見える。
稜線上には、 烏帽子岳が山頂部 を見せている。
そして斜面の右手へ回り込んで行くと、正面右手に杵島岳と往生岳の斜面に逆三角形に開いた空間に一の宮辺りの田園風景が飛び込んでくる。
急坂は厳しい。
体は汗にまみれ、帽子のつばから汗が滴り落ちる。
草道は、左右に蛇行しながら伸び、一時傾斜をゆるめるがすぐ傾斜を増す。
斜面右手へ辿ると、逆三角形に開ける視界はさらに広がり、麓から吹き上げてくる風を胸元に誘い込み元気に換える。
一歩一歩が重い。しかし一歩一歩上がるたびに景色は広がり、その変化にも元気付けられる。
そして左手へ向きを変え登って行く。
さらに右手斜面へ向きを変え登ると、眼下に広がる緑のじゅうたんの中に、おわんをかぶせたような 米塚 が目を引く。
さらに急坂を登ると、頂上部が見えてくる。
ここは、焦らず一歩一歩を積み重ねるしかない。
一歩一歩重ねるたびに、白い空は広がり緑の斜面は沈んでくる。

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さらに左手へ向きを変え、急坂を登って行くとやっと杵島岳東峰にたどり着く。
ここは杵島岳火口の東側に位置する場所にあり、勝手ながら東峰と呼ぶこととする。
道は左手に分岐し、急坂を下りさらに登り返せば 杵島岳 へ行く。
しかし直進して遠巻きに杵島岳を目指す。
右手へ振り返ると、緑のじゅうたんをさらに磨き上げたような往生岳の3峰が望まれる。
360度広がる展望を見回し、北側へ直進して行く。
道は平らに近い傾斜で伸び、東峰急斜面の疲れが引いていく。
左手西側には、 杵島岳 がなだらかな稜線を見せ、右手へ目を引くと稜線伝いに足元へ通じる。
足の疲れが取れるやさしい草道をゆるやかに登って行くと、道はゆるやかに下りだす。
右手前方には、一宮町辺りの田園風景が眼下に広がる。
その手前に、何度見ても見飽きない米塚が目を引く。
下りきると道は平らになり、ポコポコと盛り上がった土にミヤマキリシマが花を咲かせている。
リンドウも花を咲かせている。
そのミヤマキリシマの間を抜けて行くとゆるやかに登りだし、徐々に傾斜を増してくる。
しかし、傾斜以上に快適気分が上回る。疲れも感じない。
少し登ると、道は 二手に分岐 し右手へ裸地を行くとすぐ右手へ分岐する。
どちらを行ってもいいが、直進して楽な道を取り稜線上に登りつき、さらに左手西側へゆるやかに登って行く。
草道は少し傾斜を増し、正面コブを登って行く。
登るのがきつければ、左手南側斜面にも踏み跡が付けられている。

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コブに立ち左手に目を向けると、大きな火口跡が一望できる。
右手眼下には、可愛いい米塚が後方へ移動し、田園風景の背後を飾る屏風のように北外輪山が横一線に稜線を見せている。
正面には、また 烏帽子岳 が全容を見せてくれる。
絶景に感嘆しながらゆるやかに下っていく。
少し下ると傾斜を増し、裸地を用心して下っていく。
下りきるとすぐゆるやかに登りだし、 三手に分岐 する真ん中の道を取り直進していく。
草道を少し登るとまた下りだし、稜線を断ち切るようなミゾを左手から通り抜け、少し下るとまた登りだす。
左手斜面は一面白く変色し、異様な光景が広がる。
近づくと、白骨化したのは、紛れもなく 立ち枯れたミヤマキリシマの死に絶えた群生 に他ならず、ついシャッターを押してしまう。
見渡せば東側斜面全体に広がり、痛ましい光景に胸は痛む。
道はさらに傾斜を強め、杵島岳へ最後の急坂に取り付く。
急坂を少し登ると、傾斜は少しづつゆるみやがて山頂標が見えてくる。

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山頂に立つと、360度の展望に疲れは一掃され、登山口から始まったドラマの一つ一つを、目で辿ることができる。
正面西側には、子供のころから親しんできた烏帽子岳、右手へ目を引けば登山口駐車場、ここでは子供を馬に乗せた記憶がよみがえる。
左手に目を移すと、高岳・中岳の荒涼とした岩稜が目を引く。
その中腹辺りには、白い噴煙が絶え間なく舞い上がっている。
眼下には、スキー場手前からたくさんの石段を登って、腰を降ろした展望所が懐かしく見える。
一歩一歩を積み重ねついにドラマの終焉を迎えた今、期待以上の展望に感動し感嘆の声を押えきれない。
そして自分の偉大な足に感謝する。
山頂標には「杵島岳山頂:1321m」と書かれている。
後ろ髪引かれる想いを絶ち、北側へ向きを変え遊歩道をゆるやかに下って行く。
そして最後の別れを惜しむように 杵島岳山頂 を振り返ってしまう。
遊歩道を左手へカーブすると眼下に 長い石段 が続く。
石段を無理して数えると、途中右手へカーブしながら485段を数え、すぐ35段を数える。
さらに石段は続き、120段・200段・100段と下り、950段を数えてしまう。
登りを取っても下りを取っても石段は足に応える。
そして、コンクリートに小石を埋め込んだようなところから左手へカーブして行く。
ここには脇道も付けられている。
さらに150mも下って行くと三差路に着く。
右手には道標が立てられ、左手へ「人工スキー場 中岳火口」と案内されている。
ここを右折して遊歩道を行く。
遊歩道を少し行くと左手へカーブし下っていく。

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振り返ると、杵島岳が階段を忘れさせるように低く沈んで見える。
道沿いには何故か松の木が多い。
さらに左手へカーブし、車止めをよけていく。
そして右手へカーブして行くと、右手車道沿いに出る。
左手草地には数台のベンチが用意され、一息つき足を休めればいい。
少し右手へカーブすると木柱が立てられ「杵島登山遊歩道」と書かれている。
振り返るとスギ林越しに、緑の絵の具を塗ったような山肌の杵島岳の全容を仰ぎ見る。
さらに、右手に車道を見てゆるやかに登って行く。
少し登るとゆるやかに下りだし、また 三差路 に出会う。
正面には烏帽子岳が、右手には道標が立てられ右手を「草千里ヶ浜」左手を「中岳火口」と案内されている。振り返るとここからも杵島岳が望まれる。
そして右折して行くと、草千里駐車場に着き長い山旅を終える。

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