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熊本県の山

バカ尾根を経て火口壁を行く・阿蘇高岳[1592.4m]

高岳〜仙酔峡駐車場(100分)

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分岐から7〜8分も経つころ山頂に立つ。
高岳は、北側から見るとお釈迦さまが寝ておられる姿に似ていることから釈迦涅槃像と呼ばれ、根子岳を顔に、胸の辺りを高岳が形造っている。
山頂には、山頂標が立てられ「高岳:1592M」と書かれ、標高1592は「ヒゴのクニ=肥後の国」として憶えやすい。
すぐ隣には国土地理院の木柱も立てられて、二本とも東の方へ倒れている。
その間には、登山者の安全を祈るように両手を合わせたお地蔵さんが立っていらっしゃるが、木柱にあわせるように少しばかり傾斜しておられる。
山頂標の横には、例の道標も立てられ「高岳東峰:720m 仙酔尾根分岐:220m 中岳:770m」と案内されている。
溶岩の高岳には木一本なく、阿蘇五岳で最も高く360度広がる展望に酔いながら一息つくといい。
ついでに、安らかな涅槃の境地におられるお釈迦さまの胸元に立って、立ちションする人はまずいない。
展望に満足したら、腰を上げ今一度振り返り天狗の舞台と東峰に隠れそうな根子岳と別れを決意し、岩稜を西へ下っていく。
行く手中岳火口からは、白い噴煙が穏やかな気流に乗り、音もなく舞い静かに上がっている。
溶岩の中にわずかに残る踏み跡を辿りながら、岩稜に沿って左手へカーブすると、 踏み跡は右手へ 下って伸びる。
その角に、目印の古びた木柱を見る。
ここから右手へ下って行ってもいい。
さらに直進すると、正面に 黄色い立て札 が立てられここから右手へ下って入ってもいい。
バックするように北側へ下って行くと、途中黄色いマークを見て6〜70mも下ると、古びた木柱を下ってきた道と出会う。
ここにも木柱 が立てられ左手へ下っていく。
道沿いには、このコースを登路に取る登山者向けに、白い矢印が書かれている。
溶岩の道は歩きづらい。
しかしバカ尾根よりはるかにいい。
溶岩の道から、目を少しばかり先に向けると、心地よさそうな道が中岳に向かって伸びる。
その先には、草千里を抱き込むような 烏帽子岳 が目に付く。
山頂から10分も過ぎる頃、木柱に出会う。
木柱は「高岳:100m 中岳:670m」と案内している。
少し下ると傾斜は収まり、やがて溶岩は足元から消え砂礫の優しい道になる。

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砂礫の道はゆるやかに登りだす。後ろを振り返ると、高岳の立ち木一本ない赤茶けた赤裸々な西斜面を行く豆粒のような登山者の足取りを見る。
道は、正面溶岩をよけ左手から登って行くと 傾斜はなくなり足は癒される 。ほぼ平坦な道に元気をもらいながら、中岳への狭い岩稜を少し行くと左手斜面へ下りだし、またゆるやかに登っていく。
斜面には、へばりつくように草類が岩の隙間を埋めている。この草類は、暖かくなると景色を一変させてくれる。
岩稜を目線で追うと、その先に中岳山頂がこんもりと盛り上がり足を引き寄せる。右手眼下には、目を引く 真っ白な仏舎利塔 が、その手前には仙酔峡駐車場がかすかに見える。
1〜2分も登ればピークに立ち、ゆるやかに下っていく。
さらに、小さなコブを登っていく。正面中岳山頂には、山頂標がかすんで見えてくる。
登りきるとすぐ下りだし、左手に行く手を案内する道標が立てられている。
木柱には「高岳:640m 中岳:130m」と案内している。
少し下ると鞍部に着き、いよいよ中岳へ最後の登りにつく。
もう山頂までは100m余り、それに胸を突くような傾斜ではない。
小休止を期待しながら踏み出していく。
7〜80mも登ると正面に同じ道標が立てられ「中岳:50m 高岳:670m 砂千里ヶ浜:1630m」と案内され、道は左手に分岐している。
高・中岳間を加えれば720m、高岳の木柱は770mとあり50m異なる。
さて、左手に目を向けると、壮大な砂千里ヶ浜が広がる。
正面 左手にも木柱 が立てられ「至山上広場」と書かれている。
そして50mも登ればこんもりとした中岳山頂に着く。
山頂も、見渡す限り展望が開け、四方にダイナミックな光景が展開する。
正面には中岳火口から湧き出る噴煙が、穏やかに舞い上がっては消え、飽きない光景に時を忘れてしまう。
後ろを振り返ると、高岳の西側斜面が大きく一望できる。

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展望を楽しんだら、右手へ滑りやすい斜面を下り左手へカーブしていく。
少し下ると正面に立ち入り禁止の立て札が立ててある。


第一次規制発令中は、これより先の立ち入りを禁止します。
<阿蘇市 環境庁 南阿蘇村 熊本県>


道は、立て札の手前から右手へ下り伸びている。
正面には、阿蘇のシンボリックな烏帽子岳が裾野を広げている。
少し行くと、道は右手へ下りだす。
しかし稜線をそのまま直進してもいい。
右手には、石を転がせば届きそうな深いところに仙酔峡駐車場が見える。
正面眼下には、 切れ落ちた断崖の縁を伸びる道 が伸び、火口東展望所へと続いている。
少し行くと踏み後は右手へ下り、右折した道と合流する。
すぐ右手へカーブし溶岩の斜面を、 ジグザク切って下っていく
火口東展望所だけでは満足できないのか、どうしても登山者とは思えない服装で下る人もいる。
さらに左手へカーブし下っていく。
傾斜はなかなか厳しい。少しばかり下ると、 また道標 が立てられ「中岳:240m 火口東展望ショ:770m」と案内されている。
その木柱の左手の溶岩を用心して左手へカーブしていく。右手に、木柱が立てられ「この先行き止まり」と書かれている。
道はすぐ赤茶けた土道に変わる。
正面には、今まで歩いた稜線の突端が切れ落ち、行く手に立ちはだかるように大きな岩壁を見せている。
道は、その岩壁に沿って右手へカーブし急坂になる。
急坂は滑りやすく、尻もちついてしまう。急坂を少し下ると正面に展望が開け、また狭い岩稜を行く。

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岩稜を少し行くと、道は左手へ降り右手へ下っていく。
正面には烏帽子岳が、左手には砂千里ヶ浜が視界いっぱいに広がる。
正面右手には、 火口東展望所 の稜線に付けられた防護柵がはっきり見て取れる。
後ろへ振り返ると、圧倒されるような荒々しい岩肌むき出しの岩峰を見る。
少し下ると、道は岩稜を避け右手へ下りゆるやかな傾斜に歩きやすくなる。
20mも下ると右手に木柱が立てられ「中岳:760m 火口東展望所:250m」と案内されている。
ほぼ平坦な道を少し行くとゆるやかに下りだす。
中岳を経って、気持ちは既に帰路に入り,駐車場が気になってくる。
しかし、その前に展望所への急坂が構えるように目前に迫る。
ゆるやかな下りはゆるやかに登りはじめ、いよいよ傾斜を増してくる。
途中足を休め、ついでに振り返ると岩肌むき出しの岩峰に立ち、この急坂を眺めたのを思い出す。
一息ついて息を整え、余す急坂を登っていく。
元気を出せば、小幅でも足はついてくる。時折、白い噴煙が頭上をかすめ、わずかな硫黄の臭いが後ろから漂ってくる。登りきった所が火口東展望所で、両脇には防護柵が施してある。
左手西側には、巨大な穴から白い噴煙が湧き上る。
壮大な自然のパノラマに感嘆の声を抑えきれない。
今から30万年前から9万年前発生した大火砕流で南北17km、東西25kmに及ぶ巨大なカルデラを形成、その中心部で今日なお活動を続けている。
展望所は南北に伸び、右手へ向きを変えゆるやかに登っていく。
少し行くと石段 が付けられている。
石段は44〜5段を数え、登りきったところで今一度火口に目を向けゆるやかに下って行く。

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展望所はさらに北側へ伸び、ゆるやかに下って行くと分岐につく。
駐車場は、右手へ下っていく。
遊歩道は、さらに北へ直進し伸びているが、すぐ先で立ち入りが禁止されている。
地球創世紀に戻ったような光景に高鳴る胸を押さえ、日本百名山の大パノラマを背に 遊歩道を下っていく
正面には高岳と岩峰の赤茶けた斜面が視界いっぱい広がる。
遊歩道はアスファルト舗装され、溶岩の中を蛇行し下っている。
道沿いには頑丈そうな避難小屋が数箇所造られている。
分岐から10足らず下るとロープウエイ乗り場に着く。
ここにも道標が立てられ「火口東展望所:570m 仙酔峡駐車場:1490m」と案内されている。
さらに仙酔峡駐車場まで40分とも案内されている。
右手高岳の斜面には、鷲ヶ峰のてっぺんが見えてくる。
正面眼下には、9万年前に創造されたという世界一と言われる大カルデラに広がる田園風景、それを囲むように大陥没を免れた平たい丘稜の背後に、ぼんやりと視界に浮く久住の山々、果てしなく広がる大自然の絶景に、足取り軽く下っていく。
道沿いには 50mごとに立てられた木柱 に距離を測りながら、一日のドラマを脳裏に浮かべ、一歩一歩にドラマの終了を感じながら下っていく。
ロープウエイ乗り場から17〜8分も下る頃、程よくベンチが置かれている。
時計を見て腰を降ろし、かけがえのない今持つ時を大切にしたい。
右手には、あれだけ悩ませたバカ尾根が、今は穏やかに美しく見える。

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さらに、5〜6分も下るとT字の三差路に着く。
三差路には阿蘇中岳火口・仙酔峡周辺案内板や木柱が立てられ、駐車場まで0・4kmと案内されている。
駐車場は左折し下っていく。
その前に右手へ4〜50mも行くと、少しばかりの空地がありベンチが置かれている。
そこには鷲ヶ峰・虎ヶ峰の説明板が立てられている。その左手にも100坪ほどの空地があり、廻りに4〜5台のベンチが置かれている。
この広場を横切り下ってもいいが、都合上三差路に戻り直進し下っていく。道には所々階段になり、脇見すれば転びかねない。
三差路から3〜4分も下り、右手にベンチを見て左手へカーブしていく。
さらに2分も行くと、沢を渡るように石段となる。石段を30段ほど下り20段ほど登り返すと 東屋がある広場 につく。
東屋の左手を下り、左手にミヤマキリシマの説明板を見て直進し、 ゲート を抜けると沢に着く。
ここで一息入れ、汗ばむ体を洗ってもいい。しかし水がなければ致し方ない。
一息ついたら、東屋へ戻り右手へ石段を下れば駐車場に着き長い山路を終える。

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