山桜の季節がいい・石割岳 [ 941.5m ]
石割岳憩いの森登山口〜車道出会い(10分) [ この区間の地図 ]
登山口には「石割岳憩いの森」の駐車場を兼用できる。駐車場周囲にはツツジが植栽され、ここは文字通り公園として整備され、トイレも完備している。
駐車場からは、西側に目指す石割岳の全容が仰がれ行く手に不安はない。
駐車場西側には「石割岳の山桜群生林」説明板が立てられ、一読すればいい。
石割岳の山桜群生林(村指定文化財・天然記念物)
天正15年(西暦1587年)6月、九州平定を終えた豊臣秀吉によって、九州の新しい国有がなされました。上妻軍を拝領した筑紫広門と、生葉郡を拝領した小早川隆景との間で、星野郡の帰属について論争が生じました。双方協議の結果、樋口越前守の主張が通り、それまでのように生葉郡の内と決まりました。
そこで越前守が中心となって、” 境木”として星野谷の要所要所に山桜を植栽したことが、記録に明らかです。
石割岳(標高941・4m)もその一つで、元来自生していた株と相まって、自然に繁茂増殖が続き、400年の歳月を経る中で、現在のような見事な大群生林となったのです。4月中旬の開花の時期になると、山の中腹から頂まで昇りつめる約10日間の開花は山一面に綿をまいたような美しい光景であり、訪れる人達の目を楽しませてくれます。
山頂直下の船繋ぎ岩と呼ばれる岩峰には、貝殻の付着があることから、「太古の昔にはこの山はわずかに頭をのぞかせるだけで、周囲は深い海であった」と言う説話も、伝承されています。
平成6年12月 星野村教育委員会
石割岳の斜面は急峻な岩場で形成され、中腹から山頂にかけて約1000本の山桜が群生しているという。
4月の開花期には、5合目辺りから山頂に昇りつめるように咲き始め、真綿を敷きつめたように美しい光景を見せてくれるという。 しかし3月中旬、まだその気配は感じない。 駐車場から車道に出、左手へ登って行く。
車道左手には桜が、右手にはシャクナゲが植付けられている。
車道を5〜60mも行くと正面左手に「石割岳憩いの森生活環境保全林16・15ha」と書かれた説明板を見る。
この説明板は、この山域を生活環境保全林整備事業として整備された模様で、事業の目的を次のように説明されている
生活環境保全林整備事業
当時行は、保健休養型の生活環境保全林であり、主として住民が森林に入り込むことによって心身の健康保持を期待し、同時に土砂の流出防備、水源のかん養等の公益的効用を高めるものです。
道は、説明板を見るとすぐ右手へカーブして伸び、10mも行くと砂利道となる。
さらに、20mも行くと左手へカーブ
木橋
となる。
木橋手前左手には、小さな立て札が立てられ「登山道」と案内している。
そしてゆるやかな傾斜を登って行く。
辺りはスギが植林され薄暗い。
道は砕石まがいの小石が多く、軽自動車がぎりぎり通る幅で伸び傾斜も小さく歩きやすい。
左手は、小さな沢が流れわずかばかりの水が、かすかな音を立て流れている。
木橋を渡って6〜70mも登って行くと左手へカーブ、道は少し傾斜を増してくる。
さらに、4〜50mも登って行くと
また木橋
になる。
左手沢はここで道を横切り、道の右手に並行して流れコケむした岩を剥き出しにしている。
スギの植林地の中にはヒノキも混在しているが、手入れは行き届き見るに清々しい。
道には砕石が撒かれたのか、雨後も靴を汚すことはない。
二つ目の木橋から100m余り登って行くと、右手スギ林に石割岳の斜面がチラチラ見せてくれる。
さらに10数メートルも行くと、道は右手へカーブし正面に石割岳の急峻な斜面が姿を現してくる。
さらに、植林地をゆるやかに登って行くと林道に出会う。