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福岡県の山

花に酔う、沢と歩く・井原山[ 983m ]

分岐 → 道標(所要時間:約30分)

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狭い道を、1、2分も行くと、天井から日が差し込んでくる。
ほぼ平坦な道沿いには、キツネノカミソリが咲き誇り、気分は高揚し実にいい。
キツネノカミソリの道を、さらに1分も行くと三叉路に出会い右手へ分岐している。
その角には標柱が立てられ、右手へ登っていけば 「アノンの滝」 と書かれている。
さらに「瑞梅寺キツネノカミソリを守る会」と「福岡森林管理署」の名で、キツネノカミソリの保護を訴える案内板も立てられている。
右手にはベンチも用意されている。
山頂はここを直進し、林の中の薄暗い道を行く。
一部路肩が欠落した踏み跡を少し行くと、また天井が開け日が差し込んでくる。
狭い道ではあるが、両脇にはキツネノカミソリが点々と彩りを添え、 平坦な道を歩く気分は何ものにも変えがたい

道は 左手へカーブしさらに沢を渡る 。沢には石が多く、その上を用心して行く。
時期にもよるが水の流れは少なく、靴をぬらすことはない。
そして、沢の左手をゆるやかに登っていく。
少し行くと、右手に大きなスギの木を見て進むと、 キツネノカミソリ が道の両脇に咲き誇っている。
キツネノカミソリは、歩を進めるたびに多くなり、辺りを見渡すと、斜面の奥の方まで広がっている。
日も当たらない、薄暗い場所に、数千数万本の鮮やかなオレンジ色の花が咲き乱れ、信じられない光景に、夢の中にでもいるような錯覚を覚える。
これだけの花は、九州の山々でも見たことがない。素晴らしい花ロードである。
ここは、日曜日に限らず、平日でも多くの人たちが大きなカメラを手に座り込み、シャッターを切っている。
シャッター音は、あちこちで耳にする。
しかし道には露岩が多く、つまづきかねない。

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立ち去りがたい花ロードを、一歩一歩後にすると、また日が差し込んでくる。
夢から覚めたように気を取り直す。しかし、また夢の中にはいる。 山中に、現実離れしたこの光景に感嘆しながら、夏の暑さも忘れゆるやかな傾斜を登っていく。
少し行くと、また天井は開け日が差し込んでくる。

平坦な道を、花ロードの余韻に酔いながら、快適に歩を進めて行く。
しかし、この夏の暑い日ざしにも負けず、キツネノカミソリは所々に花を咲かせているが、日陰ほどではない。 少し行くと、また真っ暗な林に入り、一瞬見えなくなる。
その薄暗い林の中で目を凝らすと、一面オレンジ色が広がっている。

何故、ここに想像を越える大群落があるのか分からない。
キツネノカミソリには葉がなく、地面から茎が3〜40センチメートルほど伸び、その先に花びらを二つ三つに分け、花を咲かせている。
茎は、触っただけで根元から折れてしまい、道からはずれ群落に入ることは禁物だ。 葉は冬場に 成長し春も過ぎるころ消えてなくなる。途中、道を横切る小さな支流を渡っていく。 花ロードには、所々にベンチが置かれ腰を降ろし一息つけばいい。
しかし、ベンチは空くことがない。

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運よくベンチにありついても、いつまでもベンチを独り占めはできない。かと言って、ベンチ以外に座る場所がない。
薄暗い林の中に広がる花に五感を奪われ、自分が登山中であることさえ忘れてしまう。山はなくなるものではない。お花畑に満足できれば、登山は別の機会にしてもいい。
夢見心地のまま、花ロードを歩き出す。 道には木の根も多い。 花に見とれて、つまずくのは仕方がない。 しかし倒れて花を折るのは避けたいものだ。
薄暗い花ロードに入って10分以上経つころ、道は右手へカーブし、岩が多い沢を渡って行く。

ここには 丸太橋 が架けられているが、留め金がはずれ左手岩の上を行く。
そして、沢の右手左岸をゆるやかに登っていく。
この辺りには、大きなスギの木が多い。 沢を渡り、スギ道になった途端、キツネノカミソリは申し合わせたように 1 本も見当たらない。 ゆるやかな登りは、少しずつ傾斜が増してくるが、たいした傾斜ではない。すぐ傾斜はゆるみ、快適に歩を進める。
スギ道を3分ほど行くと、 スギの倒木 が道を横断している。 この倒木を越え、平坦な道を行く。スギにはコケが多い。

1、2分も行くとスギが左手沢の方へ倒れ、株の裏側を見せている。
そこをわずかに登り、左手へカーブし沢を渡り、沢の左手を登っていく。
道は岩が多くなり、シダも多くなる。 どの木も、どの岩もコケむし、深緑色に染まっている。 この岩道を登ると、傾斜はゆるんでくれる。
道沿いには、登山者を迎えるように スギが並木のように幹を伸ばしている。

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