歴史と修験の山・宝満山 [ 829m ]
一の鳥居 → 三合目休堂跡(所要時間:約15分)
階段状に並べられた自然石の石段を登り、2分も辛抱して登ると、やっと「一の鳥居」にたどり着く。
ここで一息つくといい。
正面には、石造りの立派な鳥居が目に付く。
右手には、標柱が立てられ「2合目 一の鳥居」と案内されている。
一の鳥居は、藩主黒田光之が中宮の復興に続き、1679年建立したものとされている。
廻りは、桜の木が植えられ、花時は疲れた体を癒してくれる。
さらに右手にはシャクナゲも多く植えられ、5月の花時もいい。
そのシャクナゲの葉に隠れるように「ここは九州自然歩道です マナーを守って利用しましょう」と書かれた案内板が立てられている。 参道らしく
狛犬(こまいぬ)
も目にする。
ここで一服し、鳥居をくぐると自然石の石段が美しいほど整然と敷き込まれている。
これを一段一段登っていく。
1〜2分も登り、石段の左右にある大きな岩に手を触れながら、その間を登っていく。
少し行くと左手には、
大きな木
がたくさんの枝を広げ目を引きつける。
石段は少し傾斜をゆるめ、少し行くと左手に卵から雛が出てくる直前の
ひびが入った卵のような岩
を見ると、石段はなくなりほぼ平な歩きやすい道になる。
この辺り、どこからともなく水が流れる音が聞こえてくる。
少し行くとまた石段になり、厳しい傾斜を数メートル登ると┤字形の三叉路になる。
石段は左手へカーブし伸びている。 正面には
標柱
が立てられ、直進は「水場:20m」と案内されている。
山頂へ足を向ける前に、直進しゆるやかに下って行く。
下りきると左手に大量の水が大きな音を立て
滝
のように岩壁を流れ落ちている。
道は、右手へカーブしさらに先へ伸びるが冷たい水で喉を潤したら、三叉路へ引き返す。
標柱に従い石段を登り、さらに右手へ回り込むように登って行く。
石段を数メートル登ると、石段と分かれるように直進して薄い踏み跡も伸びている。
ここを直進して行ってもいい。
石段は、左手へさらに伸び右手へカーブし登って行くとその直進した道と出会う。
三叉路から石段を2分余り登って行くと「宝満山登山道 みどりの野山を火災から守りましょう 筑紫野大宰府消防本部」と書かれた案内板を左手に見る。
さらに右手へ石段を登って行くと、思わぬ
木製の板橋
が架けられている。
橋を渡り左右に蛇行し、一段一段数えるように登っていく。
石段
の登りは、すぐ息が荒れそれだけ足にも負担が大きい。
さらに宝満山の段差は英彦山のそれより大きく、 石段は、足に疲れを感じる前に休むことが一番いい。
右手へカーブし登って行くと、左手に道標が立てられ「宝満山:1.4km 三郡山:3.9km」と案内されている。
左手土壁には、表土が流されたのか、
根がむき出し
になっている。
しかし、根先は地中に沈ませている。
石段はさらに続き終わることはない。
さらに左手へ登って行くと、左手に岩を鷲づかみするように
たくましく根
を伸ばし、しっかりと幹を立て木に勇気付けられる。
右手にも、数本の木が幹を寄せ合い、岩にしがみつくように幹を伸ばしている。
木々も、自ら育つ環境に順応しながら、永い年月太陽を求め、互いに天高く競い合いあっている。
人の住む環境も厳しい。 できれば、住む場所を変えて楽な場所に住みたいと考えることも多い。
しかし簡単に変えられないのも木々と変わりない。
石段の道はさらに続く。
右へ左へ、さらに右手へ蛇行しながら伸びている。
石段
は容赦なく続く。