戦国の堅城を勝る平成の岩石城・岩石山 [ 454m ]
針の耳 → 山頂(所要時間:約20分)
ここを戻り、
鎖を手に岩棚を右手へ登ると
、正面に大きな岩が現れ、狭い隙間を作っている。
ここが「針の耳」と呼ばれるところで、その隙間の入り口左手には、角材に釘打ちされた案内板が小さな木に結び付けられ「針の耳」と書いてある。
さらに「山頂へ15分」とも書かれている。
「針の耳」を通り抜け、後ろを振り返ると、
二つの岩
に別の岩が乗っかり天井を形作っている。
「針の耳」から1分足らず行くと、右手に分岐し山頂は直進する。
ここを右手へバックするように下ると、大きな岩が足元に出てくる。
その岩の左手を見ると、何かの目的に加工したように幾何学模様に割れている。
その岩に立つと、眼下に添田町の町並みが一望できる。
ここで少し時間を割き、足を休めればいい。
一息つき展望に満足したら、分岐へ戻る。
道は、相変わらず急坂が続き、シダ道を蛇行しながら登って行く。
少し登ると傾斜は幾分ゆるみ、正面に曲がりくねった木を見てゆるやかな傾斜を行く。
すぐ足元には、途中で切り取られた小さな幹に、
赤と黄色のビニールテープ
が目につく。
さらに右手へカーブし、大きな松の木を右手に見て、急坂を登って行く。
急坂には、木の根も這い出し、遠慮気味に根を階段代わりに登って行く。
少し行くと道に張り出す枝をくぐり、正面に松の枯れた倒木を見て、さらに左手へ急坂を登って行く。
1、2分も行くと、正面岩の右手を登り、左手へ、すぐ右手へカーブし急坂を行く。 急坂は依然として続く。
さらに1分も登っていくと、道には赤土が目立つようになり、道を横断する木の根が多くなる。
この辺りにも、道沿いにはシダが多い。
急坂を左右に蛇行しながら、松の木から5、6分も急坂を登ると稜線に出る。
稜線に着くと、右手へ折れほぼ平らな道を行く。
すぐ右手には、高さ7〜80センチメートルに切られて残る
枯れ木
見て、 さらに数メートル行くと左手に
小さな案内板
が立てられ「山頂:10分」と書かれている。
道は、これまでと一変し、
平らな気持ちのいい尾根道
を行く。
平らな道を気持ちよく踏み出して、急坂に疲れた足は、少しづつ抜けていくように、足取りも軽く気も晴れてくる。
周りの景色を見る余裕さえ出てくる。
尾根筋からは時折、樹間に岩石山頂が見え隠れする。 山頂の日の丸の旗も目にする。
気持ちのいい尾根道を2、3分行くと、
表土が、雨水に洗い流されたような地肌剥き出しの斜面
に出る。
表面には砂質の土が覆く滑りやすいが、ここは左手から登ってもいいし、右手から登ってもいい。
右手へ登れば数メートル先で登りきる。
登りきった所は、岩がどこからか集まってきたように多くなり、庭園風のいい雰囲気を造り上げている。
ここは右手西の方に展望が開け、岩に立ってみると、絶好の展望台となる。
眼下には添田町一帯
が、パノラマのように視界いっぱいに映し出される。
足元の岩を見ると、
ナイフを入れたように、二つに割れ
、脊振山山系の蛤岳の岩を思い出す。
左手には、梅の木のような木肌をした形のいい木が、
幹
をくねらせ、素通りできずシャッターを押してしまう。
展望を楽しんだら、直進していく。
すぐ林に入り、わずかに下り、左手へカーブし登って行く。すぐ傾斜は大きくなる。
山頂への最後の登りで急ぐ必要はない。
一歩一歩、歩を上げ登って行く。
両脇には、赤や黄色のビニールテープが幹に巻かれ目前の山頂を教えてくれる。
道には落ち葉が多く、踏み跡は薄いが、先に目を向けると登山道であることは容易に分かる。
難攻不落の岩石城と言われるだけあって、最後の最後まで急坂は続く。
さらに右手へカーブすると、道にはコケむした露岩が多くなり、前方が明るくなってくる。
展望岩から4、5分も登ると
山頂
に着く。